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バスタフェロウズの真相ルートに情緒をぐちゃぐちゃにされたので吐き出し

※バスタフェロウズの盛大なネタバレがあります!!!!!!※

 せっかくSwitch買ったし面白いゲームしたいなってAmazonのレビュー読み漁って見つけた。それが『バスタフェロウズ』だった。よくよく調べたらジャンルはいわゆる乙女ゲーム。乙女ゲームはこれまでテニプリの学園祭の王子様くらいしかやったことないし楽しめるかなって不安だった。体験版やってみたらすごく面白くて杞憂に終わった。仕事終わりにプレイするのが楽しみで、途中まで何これ海外ドラマみたい!絵も綺麗だしめちゃくちゃ最高やん〜!って思ってたのに!思ってたのに!でも総評としてはすっごく面白かった!!!!



※以下、真相ルート・EDネタバレ※




 フルサークル編で兄弟の正体そう来たかー!ってびっくり。アレクセイという名前を見たときにあれ?これロシア語の名前じゃない?もしかしてアダムも何か関係してる?と思っていたら、そのラストに不穏な文字が……。アダムは私の中で一番安全圏に居たけど周りに居た人たちの裏の顔を見てしまった後だから、この人もただでは済まないんだろうなって覚悟はしてた(大げさ)。でも想像してたのはテウタちゃんに対する徹底的な裏切りと悪!って感じだったから、アダムの隠し通していた秘密と愛の深さに呆然としてしまった。夜にのんびりゴロゴロしながらプレイしてて一気に目が覚めたわ!というかしんどすぎて泣いた……アダムのやったことって『悪』って言い切れないなあ。常識的に考えたら『悪』なんだろうけど、状況やら関わった人たちの感情を考えると、アダムのやったことを否定できないかも。バスタフェロウズで出てくる話はどれも白黒ハッキリと割り切れないからこそ読後にモヤモヤする。

 画面がぼやけてる演出、最初Switchもう壊れた?!って焦った。脳腫瘍で視界が狭まってる描写だったんだね。カフェのシーンでああ、アダムは幻覚を見てるんだな…って……あのぼやけた視界の中でもテウタやルカのことだけを考えて行動したアダムってすごいな……普通、自分に死が近づいてると思うと怖くて、他人のことなんて考えられないと思う。でもアダムは自分がどれだけボロボロになろうとお構いなく幼馴染たちの幸せを願ってて、それがまた辛い。自分の幸せも願ってほしい。宇多田ヒカルの『誰かの願いが叶うころ』と鬼束ちひろの『茨の海』を聴きながら感想書いてるけど、涙出てきた。私の中でアダムのイメソンに決定した。

 ていうかサウリ先生やっぱりな〜!テウタがはじめて取材に行ったときから怪しいと思ってた。ヘルベチカルートでサウリ先生どんな感情やったん? 昔と今の狭間で苦しむヘルベチカ見てどんな感情やったんって問い詰めたい。

 事件現場でアダムが犯行を告白したあと、テウタがアダムを優しく抱きしめるシーンが好き。そのあと、アダムを正当防衛であると逃げ道を与えるテウタも好きだった。チャプター2のリンボと同じだなあって。アダムのためにお兄ちゃんのことを悪く言おうとする(とはいえ内容は事実)テウタに、嘘をついて君の大事な肉親のことを悪く言わないでって請うアダム。アダムの愛は献身的なんだなあ……ってよく理解できるシーンだった。『愛は惜しみなく与うもの』って言ってるもんね。

 裁判のシーンでリンボの言った「彼はたった一人で愛する人を守ったのです」ってセリフにぐっときた。6年もの間、秘密を共有するルカが居たとはいえ、抱え込むのはさぞかし辛かっただろうなあ……ほんとアダムの気持ちを考えるとしんどくて、だからこそアダムには幸せになってほしいって思う。

 テウタにもたれかかって眠っているシーンで、2人はまた会えたんだ……!よかった!と思いきや……夢だった……現実にあったことが夢として思い起こされていると思いたい……頼む……!ここのアダムの表情がとても綺麗で印象的。頭に焼き付いて離れない。めっちゃしんどい。 

 EDは蛍の光。歌詞が幼馴染たちのことを思い起こしているようで胸に突き刺さる。冒頭の誕生日会でアダムが願ったことは「今がずっと続きますように」だった。この結末を迎えて、そのセリフを流すのは反則すぎ。アダムはこの後に「自分の中に流れる愛を感じられる僕は幸せです(うろ覚え)」みたいなこと言うんだけど、アダムの愛は見返りを求めない献身的なもので、それを幼馴染に注ぐこと、秘密を抱えながらも幼馴染と共にある毎日は紛れもなくアダムの幸せだったのかなって考えた。見返りを求めないのは、単に犯した罪のせいで懲罰的になっているだけかもしれないけれど。アダムの元の性格によるものが大きいといいな。でも、事件が無ければ大好きなテウタとの幸せな未来もあったのかもしれない。アダムの本当の願いが叶う√待ってるし、あ〜〜これからも三人は変わらない仲であってほしいな〜〜(号泣)のあとに現れるスチル。このスチルで情緒がぐちゃぐちゃになった。幼い三人が、大人になった三人が、同じ道を歩く。この二枚は微笑ましい。その後、アダムが一人で歩みを止めて、こっちを振り返ってるスチルで涙腺が大爆発した。これはもしかしてアダムが二人を置いて先に逝ってしまった比喩…?死んでしまったの?と思うと悲しくて。本当のところは語られないし、どうなのかはわからない。それでも、すでに手遅れ、あと少し、なんて作中のワードや眠っていたアダムのシーンを思い出して、そうかもしれないって考えてしまう自分が嫌だ。終わったあとはとにかく放心状態で、翌日、起きたときも仕事中も思い出しては胸がぎゅうって締め付けられた。後日談とアダムを幸せにするルートを買い切りで出してもらえたら喜んで課金させていただくので何卒……切に願ってます……感想と共に要望送ろうかな。アダムは攻略キャラではないのに最後に一番強い力でぶん殴られて、幸せにならないと許さないんだから!枠の推しになっちゃった。

 手術が奇跡的に成功してロシアに帰って遠慮からなかなか連絡してこないアダムに、痺れを切らしたテウタがロシアに突撃してアダムと本心を話し合って、それでも頑なに自罰を続けようとするアダムを叱って、一緒に幸せになろうよって言って、アダムの本当の願いがようやく叶うみたいな二次創作読みたい。書こうかな。

 ぐだぐだと語ったけど、バスタフェロウズめちゃくちゃ面白かった。初めてゲームで一喜一憂したし情緒をぐちゃぐちゃにされた。アートブックとシナリオブック買ったから届くの楽しみ〜!