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あゝそうだったのか

昨年から、異業種の方とお会いする機会が増えている。

あれはいつだったろう、

大勢の方と楽しい一時を過ごした日があった。その夜、わたしはひどくがっかりしていた。ところが、そのがっかりの理由を探しても、心当たりがない。気落ちしたまま、その日はとりあえず深く寝た。

翌朝、なぜ自分ががっかりしたのかがわかった。

その原因は、初めてお話しした若い女性経営者さんだった。

その方から、

「ずっと、お話ししたかったんですよ!」

と、声をかけられた。

結局、話していた男性が席を立つ形で、一時間程その方と話しをした。

ただ、途中、チラチラとひっかかることがあった。

ピカピカの経歴をお持ちで、わたしと同じ時期に会社を設立されていて、既に収益化もばっちりとおっしゃる、自信満々な方だった。

その会がお開きになった際、その方にご挨拶をすると、プイとされたような気がした。ん?気のせい?と思いつつ、その場を後にした。

たったそれだけのことだったというのに、その日以降、わたしは、その日の記憶に追いかけられ、逃げきるまでに2日ほどかかった。


ところが、先日、ある男性起業家さんのブログを読んでいて驚いたのだ。

その方が、まだお若い頃、わたしと同じような経験をされていたのだ。

わたしには、なぜ、彼女がそうした態度をとられたのか理解できなかったのだけれど、ブログを書かれた男性が、それを「こじらせ」と書かれていて、なるほどと思った。

その男性起業家さんのブログには、「こじらせ」の描写があった。それは、向こうから何度も話しかけてくるのに、こばかにした態度を繰り返されたという。それを、ライバル視されて辟易したと書かれていたのだ。

あゝ、なるほどと思った。

チラチラと気になったのはそんな事だったのだ。

おそらく男性同士であれば、言葉もはっきりとしていて、わかりやすいのかもしれない。

女性同士の場合、その真意が読めない時がある。特に、にこやかに笑顔で話される時だ。

その男性はブログに、20代で起業した頃、そんな人に会ったけれど、今なら直ちにその場を去ると書かれていた。そんな「こじらせ」に構っているほど人生は長くない?って書かれたかどうかは忘れてしまったけれど、とにかく逃げると書かれていた。

勉強になるなと思う。

わたしのケースが「こじらせ」で一括りにしていいのかはわからないけれど、確かにそんな言葉がしっくりとくる。

起業すると不安になることがある。だからこそ、どんぐりの背比べで優劣を競いたくなる時があるのだろうか。

なるほど、と、ようやくあの日の自分のがっかりが理解できた。

それにしても、自分が経験することは、まあどんなことも誰かが経験されているものだと思う。 


※最後までお読みいただきありがとうございました。


※ありがとうございました。

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