【就活】インターンシップが変わります!
働き方が急速に変化している。
少なくとも、この国は只今形だけはジョブ型に移行中。
若者はいつ進路を決めるの?
国際比較でいろいろなことが読み取れるけれど、こと就活に限り単純な比較はあまり意味がない。
ずっと新卒一括採用が続いて来たこの国で、若者にはそれほど選択肢がない。なんといっても採用方法が他の先進国とは違う。ゆえにこの国の就活の様子は他の国々とは違う。
調査結果が出ているのでちょっと見てみると、日本を含めた世界の若者の進路を決める時期は、
と異なる。
もちろん米国やドイツの方が早い。
といっても、日本の若者が単に未成熟というわけではない。
大学じゃ遅い?
若者が進路を考える時期は欧米の方が早い。それは彼らが企業の中身がクリアに見えているから。仕事について考えやすいのだ。なにしろ職務で仕事を具体的に考えることが可能だ。
けれど日本の企業の多くが内定後に配属先を告げる。日本では希望通りの職にはなかなか就けない。だからこそ若者はいい大学を目指す。なにもかもがはっきりしない世の中だから、それなら大学で、ということになる。
こんな社会が続いているのだから、日本の若者を特別視するのはおかしい。
ただ面白い調査結果がある。
それは、22年大卒生を対象に「卒業後の進路について具体的に考え始めた時期別の就職活動開始時点での働く意欲」の調査だ(就職白書2023)。
そこで明らかになったのが、高校生以前に進路を考えた学生が最も働く意欲が高かったという結果。
早い段階で自分の将来を見据えている学生は、仕事についての情報に触れる機会が多く、そのことで学びに将来のキャリアが結び付きやすい。
新インターンシップとは
そして令和5年度からインターンシップが大きく変わる。
従来の1日や2日のインターンシップは企業紹介のような捉え方になる。
今後は、以下の基準にそうことで初めてインターンシップと呼ばれるようになる。
●インターンシップの半分の日程を職業体験に充てる。
●一般には5日以上。専門能力が問われる場合は2週間以上。
●実施するのは、学部卒業や修士修了の前の年以降の長期休暇中
●募集要項に必要な情報を開示する
また、上の条件をクリアすると募集要項等に下のマークが付けられる。
産学協議会が合意した要件(就業体験、実施期間等)を満たすプログラムに使用されるこのマークは質の高いインターンシップだ。ただこのマークを付けるか否かは企業判断にゆだねられているらしい。
マークは強制にしちゃえば良いのにね。
インターンシップと就活
とはいえインターンシップと学業のバランスはとりにくい。
リクルート就職みらい研究所(2020)では6割以上の学生がインターンシップに参加したけれど、最も多いのが1日のインターンシップだったらしい。
今後はインターンシップは最低でも5日間。企業にとってはその半分を職業体験に充てなくてはならないため準備が大変そうだ。ただ学生にとっては企業に入り込める貴重な体験になる。
大学1年から企業と接触が可能になるため、今後は企業側、学生側の双方で動きが変わってくるだろう。
と、色々と書いたけれど、とにかく日本のインターンシップは変わる。これは徐々にジョブ型へ働き方が移行しているからともいえそうだ。
ただこのままでは日本の働き方は欧米のようなジョブ型にはならないと思っている。きっと日本版ジョブ型になるよね。
と、ここで思い出すのがドイツの知人の言葉。その人は、「兄はもう30代後半だけれど、ずっとインターンシップばかりで安く使われているからインターンシップは嫌いだ」といっていた。人手不足の企業がインターンシップと称して学生を賃金の安いバイトとして雇うこともあるという。先ほどの産学協議会のマークも判断基準になる。ただこのマークは強制ではない。もしも企業のインターンシップに参加してみておかしいなと気づいたら確認をする、もしくは逃げるのが良い。
おわりに
インターンシップといっても、学生がインターンシップ枠を獲得するのも大変だと聞く。企業側から考えると、普段の仕事をこなしながら学生を迎え入れる準備をすることは、きっと費用面でも人的にも大変になるはず。企業側にもそれなりの余裕がなければできないのかもしれない。
それでも日本の就活は変わろうとしている。
情報もめまぐるしく変化している。だからこそ就活生だけでなく周りにいる大人もこうした変化に敏感でありたい。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています。
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