見出し画像

映画はやっぱりいい

あまりに慌ただしい日々、そんなざらざらした暮らしに危機感を覚え、近頃は意識的に頭の切り替えをしている。

それが、カフェ巡りと多読と音楽と映画。

カフェではほんの30分ほど本を読む。多読は1日10分程度。音楽は、、、柄にもなく洋楽好きの人たちのクラブに入れて頂いた。もう直ぐ初顔合わせなのだけれど、実は音楽が最も自分から遠い。音楽好きの人には呆れられそうだけれど、特に音楽が無くても生きていけそうな人間なのだ。あらあら。とはいえ、音楽に救われたこともある。大変お世話にもなっている。ただ、音楽だけはどうしても上手く語れない。

そして映画。

映画は本当に素晴らしい。時を忘れてその空間の中に全てを忘れてすっぽり入り込める特別な時間だと思っている。

ここ10日ほどで、4本ほど観た。といっても映画館にはなかなか行けない。家のテレビに映し出し、だいたい早い夕飯を摂った日に観ている。

少し前に見た『女王トミュリス 史上最強の戦士』が、近頃では格別に良かった。

舞台は紀元前5世紀のペルシャ。現在のイランの話だ。

主役の女王は、イラン高原の部族の長の娘。その娘が父の敵をとり、一度は奪われた父がおさめていた部族を奪還し、当時最も力のあったペルシャの大王をも打ち破る。胸のすくような勧善懲悪もの。

わたしは常々、人には生きていくときに必要なものがあると思っている。健康や財産や仕事や家族や友達等々、まあ、大切なものはあるけれど、それでも勇気がなければ人は自分の人生を後悔なく生き抜くことは出来ないと思っている。大げさかもしれないけれど、人は幾度も勇気が在るか否かを問われる生き物だとも思っている。

この映画の女王トミュリスは、そもそも幼い頃から勇敢だった。後ずさりはしても、決して逃げたりはしない。だからこそ、観る側は心揺れることなく映像を観ていられる。彼女なら絶対に大丈夫と思えてくるから不思議だ。

この勇気とはどんなものだろう。

よく覚悟と一緒に使われたりするこの言葉、わたしの中では「自分の側から外を見る」という感覚のような気がしている。

「人の目で物事を捉える」と、この勇気は体のどこかに隠れて見えなくなっていく。だから、わたしは常に自分はどう思うのかを自分に問う。

よく、「ソフトな人だと思っていたのに、あなたは強いのね」と驚かれるのは、恐らくそんな考え方をするからだと思う。

何かを選ぶ時、ここがなければ後々後悔することがあることを経験で知っている。この、「自分の側から外を見る」ことを心がけていると、たとえ失敗してもクヨクヨはしない。そうか、まあ、よくよく考えてのこと、それは仕方がなかったな、という考え方にたどりつく。

一方、人のアドバイスを尊重しすぎて譲り過ぎると、後悔することが多い。あゝ、あの時、わたしは本心ではそうは思っていなかったのに、周りや誰かに気を使いあの選択をしてしまっていたのだったと気づくことになる。これはいけない。心が晴れない。

だからわたしは常に、何かを選択する際、自分はどう感じるのか、自分はどう思うのかを考える。意外とこちらの方が自分勝手な選択にはならない。流されていると、最後は自分勝手に動いてしまいがちだ。

人がどう考えようとも、自分はこう考えてそれを選択したのだという自覚さえあれば、成功は成功体験になる。そして、たとえ失敗しても、それは大きな学びとなる。

映画では、肉体的に劣る女性が屈強そうな大男相手に顎を上げて怯まず対峙するシーンが好きだ。

そう、やはりわたしは映画が好きなのだ。


※最後までお読みいただきありがとうございました。



※2月22日(木)10時〜11時半、国際文化会館で講演会を開催します。お申し込みはこちらから✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?