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女性が離婚できる国は、成熟している国だと思うわけ

ここ数日にわたり、SNSを通して切迫した声が届いている。

離婚を間近にして、それでも経済的に立っていけないという声だ。

その方は、結婚されていてお子様がいらっしゃる。

日本では一度結婚した女性が仕事を辞めた場合、復職することは恐ろしく難しい。だから多くの主婦はパートで働きながら年齢を重ねて行く。すると、たとえ資格を取得しても、今度は年齢で企業の扉が閉ざされる。

それじゃ駄目なのだ。

どれほど女性が生きにくいのか、本当に分からなければこの社会は駄目だと思う。

そもそも日本には、結婚した女性が労働市場から弾き出されていくような流れがある。それは決して個人の問題だけではない。女性だけが甘えているというわけじゃない。女性を保護するという社会構造がその流れを作っているのだ。

だから、一度家庭に入った女性が離婚を考えても、経済的に立っていけないということが普通に起こる。

そんな知識もなく、結婚して主婦化する女性が、この国にどれほどいることか。

これは本当に恐ろしい話しだと思っている。


きょうは、ご連絡を頂いた方にいったいどんな国や自治体のサポートがあるのか調べてみた。

その方は東京にお住まいだ。そこで、朝から東京23区内の某区役所に問い合わせをして、リアルな実態をお聞かせ頂いた。

以前、オーストラリア在住の方に、オーストラリアではシングルペアレントがお金の心配をせずに暮らしていけるよう、各自治体にセンターがあり、そこへ行くと、住まいから生活費まで、直ぐに提供してもらえるという、夢の様な包括的な施策があるというお話をお伺いした。

ところが、日本はこれほど少子社会でありながら、もっと子どもがほしいと言いながら、なぜか今子育てしている人たちのことを忘れている。だから、ここに予算がちっとも組まれない。

調べて分かったことは、


🔶一人親手当があること。その区では、18歳以下のこどもに育成手当が月に13,500円支給される。子どもの医療費は無償であるため、親のの医療費も非課税なら無料になる。

ただ、これでは焼け石に水だ。とうてい暮らしていけない。

🔶18歳以下の子どもがいる場合、住まい探しを手伝ってくれる場所もあった。ただし、こちらは一般の賃料の部屋の紹介だという。
  
これでは仕事のないシングルマザーは手も足も出ない。普通の部屋など借りられない。


🔶もしも、夫、妻からのDVやモラハラがある場合、匿名でも相談ができる場所がある。それが東京DVウイメンズプラザだ。

こちらで急を要すると判断されるとシェルターが用意される。心配を抱えている人は、まずはこうした機関に問合せしてほしい。恥ずかしがってはいけない。何より大切なのは自分と子どもたちの安全だ。迷うことなく逃げて欲しい。もう一度、匿名でも話を聞いてくれる場所だ。

🔶それから生活保護の申請。これは、どうにも評判が良くない。かつて、相談した人のメンタルがやられてしまうほどの尋問を受けたという話しをよく耳にした。

ところが、今日お話しを聞いた場所ではそんな対応はなかった。そこで、生活保護を受けた場合のリスクをお聞きしてみた。

たとえば自己破産した場合、クレジットカードの申請が出来なくなるなどのリスクがある。けれど、生活保護ではそうした心配はないという。

1つあげるとするなら、保険証名が、生活保護保険証になり、親子でそれを持つことになるという。ただし、医療費はかからなくなる。

たとえば、40代女性で、18歳未満のお子さんが2人いて、所得も住む場所も財産もない場合、3人に対して家賃補助と生活補助25万ほどがでるという。もちろんこれは申請者によるため、個々でちがってくるけれど、もしこの申請が通れば、とりあえず住む場所の確保はできる。このうち、家賃補助は約7万円。東京では1DKほどの部屋なら借りられるだろう。それでも住む場所が確保できれば仕事を探すこともできて、生活の立て直しの見通しも立つ。


今朝、4つの担当の方とお話しして、数十年前と比べると大分改善されている点があることが分かった。

それでも、もっとスピーディに母子を守れるサポート体制を作ってほしい。

離婚がどれほど難しいか、国はここのところを本気で考えてほしい。

ここから女性は確実に貧しくなる。けれど、その人たちが一体何をしたというのだろう。まるでペナルティのような手薄な施策に歯がゆい思いをするのはわたしだけだろうか。

人が安全に生きていける社会であって欲しい。

離婚が普通に選択できる国でなければ、女性は結婚で失うものが多すぎる。

離婚が普通にできる社会は、健康的な社会だとわたしは思っている。


※最後までお読みいただきありがとうございました。


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※スタエフでもお話ししてす。す。


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