レターを頂いて。ジョブ型と働く人の意識について考えてみた。
昨日、性懲りもなくまた働き方に関する記事を書いた。
そうしたらレターが届いた。
レター
昨日の配信に対してレターを下さったのは女性の経営者さん。
そこにはこんなことが書かれていた(一部抜粋、数字は伏せています)。
と。
そしてその方は、
とも書かれている。
会社は働いている社員の大切な時間を使って動いているのだからと。
最後に、日本の経営者側が何も考えていないわけではないともあった。
レターを下さった経営者さんには心から感謝。
ジョブ型
昨日わたしが書いたのは、ジョブ型に変わっていくであろう近未来の日本企業。
そしてその働き方を女性が考えていく必要性。
入社して20年後どんな職種で働いているのか予測がつかない、それが日本の働き方。
営業から人事へ、なんてことが普通におこる。
ただ欧米ではジョブディスクリプションで雇う側と雇われる側が契約を交わして働く。だから未来の計画がたてやすい。
日本とは違う。
レターを下さった方は経営側が何も考えていないわけではないと言われる。
だから日本では、入った会社で当たり外れが大きいのだと思う。
レターを下さった方は働き手の側に立つ経営をされてきているにちがいない。
経営者の考え方で、働く側は天国にも地獄にもなるということをわたしたちは知っている。
それが社会が組合で繋がっていないこの国の働き方。
そう、働き方が標準化されていない社会。
いい経営者を見つけるアンテナが必要だ。
残業
日本では誰もが普通に残業をする。けれどジョブ型では残業は問題。
それは人の労働時間を奪うことだから。
ジョブディスクリプションで契約を交わす。働く人はその契約の時間内で仕事をする。
それが基本。
そんなクールなことが涼しい顔で言えるのは欧米の人の心がタフだから?
いえいえ、そんな難しいことではない。考え方が違うだけだ。
ジョブ型の仕事の捉え方は大きい。社会全体で考える。
つまり仕事の総量。
その総量を働く人全員で分け合う、そんな考え方をする。
それが労働者が束になって経営者側と交渉する組合が作り出したジョブ型の考え方。
残業は人の仕事を横取りする行為。だから契約の時間内にきっちり自分の仕事を終える。
だからぶら下りなんて発生しようがない。
労働生産性は上げていくしかない。
とてもシンプル。
働く側の意識
レターを下さった経営者さんはこうも言われた。
労働者も主体性を持って会社を作り上げていく意識が必要だと。
ほんとうにそうだと思う。
けれどわたしたち日本の労働者がぼんやりしているわけでもない、とも思う。
主体性が持ちにくいところにも理由がある。
わたしたちの社会にはそうしたフェアなルールが貫かれてはいない。
弱者を弱者のままにしておかないルールがこの国にはありそうでない。
だからこそ主体性を持って働くことがなかなかむずかしい。
わたしたちはそんな社会で作り上げられてきた。
ジョブ型は欧米の形。ベースに組合がある。
日本には社会を横断する組合はない。
おかしいと思ったら逃げるしかない。それが労働者の弱い点。
それでも働く側も知識を持ち備えたい。
主体的に考えていきたい。
おわりに
経営者のお一人からレターを頂いた。
嬉しかった。
声はいつか誰かに届くと思っている。
それが誰に届くのかはまだわからない。
それでも考え続けて行きたいと思っている。
参考図書
●『労働法』2021 水野勇一郎 東京大学出版会
●『人材覚醒経済』2016 鶴光太郎 日本経済新聞出版会
●『労働法』2015 浅倉むつ子・島田陽一・盛誠吾[著]有斐閣アルマ
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています✨
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