ひとりでにある(2020/04/15)
昔から心のどこかに、自分はどこまでいってもひとりだという感覚が強くあった。
辿った記憶がぼんやりと形を帯びる。
日頃は弱いくせに、ここぞとばかりに休日の朝は早くから父親を叩き起こした10数年前、よく晴れた空の下、バットを振り回したり、または自転車にまたがって、心ゆくまで勝手気ままに遊び回った。照った日差しは影と光のコントラストを目に刺さりそうな程に強くしていた。このまま足元がすくわれて、ひっくり返った身体が静かに吸い込まれてしまいそうなくらいに抜けた青空が、頭の上にどこま