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Sprigそばに

翻った裾に、彼の嘘を見た。
届かない記憶の蓄積が、
白い世界の悪夢が、
ずっと宇宙の片隅で再生され続けてる。

翻った裾に、突き立てた銀の針が、
春のドームと対比する。
全部夢の世界。
あなたが作った悲しみの本に、
幸福を挟んで。

こちらを見て笑わないで。
可笑しくないから。
私の腕は折れてしまう。
あなたのために折れてしまう。

現実と半分の夢が。
重ねた嘘がバレてしまう。
生きたあなたの手形と、
選んだ道のすべて。

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