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批評家失格―新編初期論考集― (新潮文庫)


批評家失格―新編初期論考集― (小林秀雄・新潮文庫)

彼の「批評家失格」は深い苦悩を裡に秘めつつ孤軍奮闘している時期に書いたものだ。
「今や私は自分の性格を空の四方にばら撒いた、これから取り集めるのに骨が折れる事だろう。」このボードレールの言葉を小林秀雄は「✕への手紙」に引用し、さらに自らを「――俺は今この骨の折れる仕事に取りかかっている。もう十分に自分は壊れてしまっているからだ」と告白する。

果してその受け継いだ「事業」をどこまで成し得るか?
ここで小林秀雄の自己自身の内的戦いの末の表明が、覚悟があの「批評家失格」という文章を書かせた。

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