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IT業界20年の歩み

この4月で、2003年に新卒から始まり全て正社員として3社勤務し、合計で丸20年が経過しました。度々、平成は失われた30年と表現されることがありますが、自身としてどうだったのかを振り返ってみたいと思いました。


年収に関すること

自身の年収カーブ

業界変化の荒波の中でも結果的に少しずつ上がってこれたのは、2017年に買って読んだ「自分の給料をいまより上げる方法」での学びが大きかったと感じていて、その中でも大きく心に残っているのは、以下の3点です。

  • 給料が低い会社の5つの理由

  • 経済を知って「業界の先行きを見通す力」を鍛える

  • 好きなことの前に、「すでに評価されていること」を考える

業績が思うように上がらないような状況下であっても、業界・業種のビジネス構造はすぐに変えられないため、黒船がやってくると1社や1人ではどうしようもないことが起こります。
モバイル業界におけるiPhoneやソーシャルゲーム業界における中国勢の進出は、思い返すと大きなインパクトだったと思います。

すでに評価されていることを考えた際、マネジメント領域が多くを占めているのは、キャリアの比較的初期からチームや何らかのとりまとめを任せて頂けることが多かったことの積み重ねだった気がします。

キャリアパスとマネジメント領域

自身のキャリアパス(役割の変遷)

2018年に買って読んだ「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」からも多くの影響を受けました。Qiitaで投稿を始めたキッカケでもありました。

エンジニアに限らないマネジメントという意味での自身のバイブルは「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」で、こちらも2017年に買って読み、当時の社内の後進育成時にも布教していました。

チームワークやコミュニケーションの面では、自著(できるエンジニアリーダーになるためのトレーニング法)にまとめた内容が現在においても変わらない指針になってます。

技術面での思い出

技術面での思い出は、初期(たしか新卒入社2年目ごろ)のオブジェクト指向の理解には苦労した記憶があります。学生時代にC言語とVisualBasicを学び、入社時の研修と1年目の業務はC言語だったものの、2年目からC++に変わり、開発対象機器のOSもSymbian OSと同時に覚えることが多く大変でした。当時は「オブジェクト脳のつくり方」という書籍で学習していましたが、いまは更に良い本が出てるかも知れません。プログラミング言語の文脈では、Javaもミドルウェア開発やAndroid端末開発で用いていたので、思い入れのある言語の1つです。
余談ですが、携帯電話はフィーチャーフォン時代は毎年新しい機能が追加され自身でも毎年機種変更していた記憶がありますが、Androidスマートフォンに変わったものの、iPhone4Sがリリースされてからは安定度が急激に上がり、端末の機能というよりはAppStoreでリリースされるアプリに関心が移って、ここ最近では4年に1度ほどの機種変更ペースまで落ち着いています。

技術面でも特に開発環境の思い出は、ソースコードのバージョン管理システムに関することです。最初期はCVS(Concurrent Versions System)でしたが、アトミック・コミットをサポートしないせいで誰かがリポジトリへコミット(Gitで言うpush)をしている最中にリポジトリからチェックアウト(Gitで言うcloneやpull)するとタイミング次第で中途半端な状態のソースコードが取得されビルドエラーが発生し、何回か取得し直すなど開発者体験が酷い時期でした。その後はSVN(Subversion)や各種有償のシステム(VSSPerforce)がありましたがGitに落ち着きましたね。比較的、技術要素は既存環境の制約に沿って柔軟に対応し毛嫌いが無い方なのですが、少なくともCVSにだけは絶対に戻りたくないです。。

フィーチャーフォン後期とソーシャルゲーム黎明期

mixi/GREE/Mobageのプラットフォームの中で、1ユーザーとして怪盗ロワイヤルから始まり、探検ドリランドも少しだけやっていましたが、当時一番(短期間ですが)ハマっていたのは精霊ファンタジアでした。
社会現象として、ソーシャル要素という流れは、並行してFacebookやTwitterなどのSNSの広がりも合わせて、常に誰かと繋がっているという状態を生み出してましたね。
この頃、多くのゲームはFlashで動いていましたが、2020年末にサポート終了され、時代の流れを感じます。

スマホネイティブゲーム本格期

最初期のパズドラが(自身はかなり昔に離脱してしまいましたが)いまだに売上トップクラスで現役なのは凄いことで、その後にモンストやツムツムやFGOやウマ娘など数年おきに大ヒットが出ていました。次に続けと各社の開発が乱立しましたが、本当に良いゲームを出すことの難易度は凄まじく、ガワ変えでオリジナリティが無いと見限られたり、不具合が多く品質が悪いと判断されユーザーが集まらないゲームは早々にサービス終了が相次ぐ戦国時代でしたね。
作る対象のゲーム性に依存するとは思うものの、開発手法はUnityに寄っているのが昨今ではないでしょうか。HTML5での表現力は大きく向上したものの、スマホネイティブのリッチなゲームに慣れ目が肥えたユーザーにとっては以前のブラウザゲームの延長にはもう戻れないでしょう(WebGLとの組み合わせなど、一部PC向けには技術としてはアリだと思います)
原神のようにコンシューマゲーム機とのマルチプラットフォーム配信が出来るような大規模開発が台頭し、品質での差別化はグローバルな競争となりました。

おわりに

IT業界と呼んでしまうとあまりに広すぎて、その中でも自身の経験領域は限られた狭いものですが、ソフトウェアエンジニアとして学び続けないといけないことに終わりは無いと思うので、次の10年もどうにか生き延びれるようにWebフロントエンドやサーバーサイドやクラウドインフラなど苦手意識を持たずに何でも学んでいこうと思います。


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