86冊目:ムーンランド/山岸菜

こんばんは、Umenogummiです。

今日は静か、でも熱い体操マンガです。

画像1

ムーンランド/山岸菜 作


天原満月(ミツ)は体操で、100%自分の身体を思い通りに動かすことを目標としていました。試合などはまるで興味がなかったものの、通っていたスポーツクラブの先生の推薦で、中学3年生の時に初めて大会に出場します。
そこで知り合った堂ヶ瀬朔良(さくら)の、自分とは違う、けれども自由な体操を見て、ミツは自分はどこまで自由になれるのか、知りたいと思うようになります。

4月、さくらと同じ兎田高校へと入学したミツは、男子体操部へ入部します。常に自分の内で自分の身体を想う通りに動かそうとするミツと、試合にこだわり高い意識と攻めの姿勢を貫く熱いさくら。全く正反対の二人ですが、回を増すごとに仲間の仲間意識が強くなると同時に、良いライバルとして互いに高め合っていきます。

体操部の顧問・瓜生先生は元体操選手で、自主性を尊重する方針を掲げ、部員たちを温かく見守ります。
部長の達也、副部長の絢斗を中心に3年の右京、2年の文太といった先輩’Sもふたりに焚きつけられ、自分たちの体操を見直し、全国制覇を目標に掲げていきます。


とにかくミツの体操が美しい…!
マンガなのに、本当に動いているかのようです。
ミツだけでなく、それぞれのキャラクターに合った美しい体操が、試合の中で繰り広げられます。実際の体操競技を観ているような、手に汗を握る展開。
元体操オリンピック金メダリストの水鳥寿選手が監修をしているそうです。


ヒロインたちもすごくかわいいです。さくらの幼馴染で女子体操部のあかりは体操が大好きで、ミツの体操の美しさに理解を示します。ミツのクラスメイトでモデルを志す奏子は、初めは高飛車ないやーな感じの子でしたが、彼女もまたモデルになるために努力をし、悔しい思いをしてきていました。し念かしミツの体操へのこだわりを知り、また歩く姿勢を褒められたことでミツに惹かれていきます。
ミツは口数が少なく思ったことを言う性格なので、割と天然なたらしなところがあります。でも憎めないところがいいですね。


体操マンガと言えば「ガンバ!Fly high」(森末慎二原作・菊田洋之作画)が有名ですが、サッカーや野球に比べるとマイナーなジャンルです。
しかし内容は超本格派。体操を知らない方にも優しく、ミツのクラスメイトで同じく体操部に入部した体操初心者・くんを主人公とした解説回があるので、読みやすいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?