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207冊目:昭和オトメ御伽噺/桐丘さな

こんばんは、Umenogummiです。


今回は以前紹介したこちらのマンガの続編です。





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昭和オトメ御伽噺/桐丘さな 作



あらすじ


昭和3年の神戸が舞台です。

両親が不仲の志磨仁太郎と、後妻である義母にいじめられいつもカラタチの木のそばで泣いているからたち姫こと黒咲常世は、幼馴染です。
互いの不遇な境遇からか、二人は支え合うように生きていました。

しかし、母親から常世を守るためにした仁太郎の行動が、二人を離れ離れにしてしまいます。


3年の月日が流れ、常世には家の跡取りで弟・雄一が生まれ、母親のいびりは陰湿さを増し、それを見た弟も常世をいじめ、常世は孤独を抱えて苦しんでいました。

常世が一人、からたちの木のそばで泣いていると、神戸へと戻ってきた仁太郎に声をかけられます。しかし仁太郎は3年前と打って変わった別人になっていました。

常世は腹を括り、仁太郎が変わったのなら自分もと勇気をもって仁太郎、そして家族に立ち向かっていきます。



感想


前作と比べると家庭環境のせいか非常に重たいお話になっています(前作もまぁなかなかの家庭でしたが、ヒロイン夕月の明るさで救われていました)

ですが中盤は、前作の温かい登場人物たちに見守られながら、二人は明るさや優しさを取り戻していきます。

終盤はまた違った事情から重たい展開となりますが、終始仁太郎を信じる常世の姿に心を打たれます。


激動の昭和を駆け抜ける、前作の登場人物たちのその後と、仁太郎・常世の生き様を丁寧に描いた作品です。




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