『 うまい地魚を食いに 2022 』
小田急の片瀬江ノ島駅を降りたつと
案の定、冷たい霧雨と海からの強い風が
ビュービューと吹いていた。
「やっぱり雨か」
予報をチェックしてきたので思った通りなのだが。
「やっぱりさむい」
今、エアジンは『なんでも音楽祭』会期中なのだが
昨日のソプラノ歌手・高橋美千子(パリ在住)
3DAYS Special Live Conncertで
前半の山場を大成功で終えたので
今日から3日間の休みは近場で
のんびりと過ごすことにした。
俺は島の住民ではないが
子供の頃から夏の遊び場なので
地元のような感覚が今でも残っている。
しかし、
今日は島を登らない。
目的は『kの店』に地魚を食いにやって来たのだから。
予約している時間にはまだ間があるので
海風に吹かれながら
その辺を散歩することにした。
とりあえず弁天橋を渡って島の参道に向かった。
俺たちが子供の頃は木の橋だった。
しかも有料だったので、
引き潮になるのを待って
橋の下を島まで歩いて行った。
モリや足ヒレや水中メガネなどを持った子供たちは
その砂の道を歩いて島にゆき。
島の裏側にある岩屋の海でワイワイ遊んだ後、
また、夕方の引き潮を待って帰ってくるのだ。
広重の描いた風景も
今はコンクリートの橋になり
車も行き交う情緒のないただの道路になってしまった。
霧雨はあまり気にならないが風が強い。
ゴーデンウィーク明けの月曜日にしては人出が多い。
土産屋などを覗きながら坂道をぶらぶらとしていた。
相変わらず「タコせんべい屋」には行列だ。
俺は食ったことがないので文句も言えないのだが
なぜ、あんな物を食いたいと思うのだろう。
若い連中は買ったタコセンを顔の横にかざして写真など撮っている。
「ぺたんこになったタコよりは自分の顔がマシだろ」
そんな証拠写真を撮っているようだった。
ま、確かにタコよりはマシな顔だ。
あ、ニコニコと金髪の外人夫婦も並んでる。
目が合わないよに気をつけて横をすり抜けた。
今日は「浜野水産」にシラスの予約も入れてある。
ここはふらりと買いに行っても大抵は売り切れているのだ。
だから、生シラスは特に”予約”しておくのが賢明だ。
それを取りに行ったとしてもまだ時間がある。
ならばと古くからの商店街を抜けて龍口寺に向かった。
この寺は日蓮宗の本山でこの地はかつて刑場であった。
その刑場で日蓮が処刑されそうになったという土地に
龍口寺は建立された。
境内には五重塔もある。名刹だ。
この腰越にある寺のすぐそばには
干物の鈴傳(SuzuDen)と高清(TakaSei)がある。
この前からイカの干物が食いたかったので鈴傳を覗いた。
デカいイカが「3枚」並んでいる。
(https://macaro-ni.jp/34892)
しかし、各々値段が違う。
「これって何が違うの」
「大きさだよ」と店主がいう。
そんなに大きさが違うようには見えないが。
「味は違うの?」
「どれもみんな一緒だよ」
食ってもないくせに、
と思ったが言わない。
なぜって、笑
「あの大きいのは家のグリルに入んないかも」
よしえさんがそういうので真ん中のを買い込んだ。
とにかく3日間の休みがあるのだ。
酒はたっぷりあるから、晩酌の肴(sakana)を
色々と買い込んでおかなくてはならない。
さて、
程よい時間になったので『Kの店』に向かうことにした。
いや、その前に予約してた「しらす」を取りに行かねば。
浜野水産はKの店のすぐ近くだから具合がいい。
窯揚げと生しらす、そしてしらすの沖漬けを買い込んで
いよいよ『Kの店』に向かった。
kの店は今年7周年を迎えたようだ。
めでたい。
店は7年続けばもう大丈夫だ。
カウンターだけの小さな店で、
今はコロ助騒動を受けて6席しかない。
だからなかなか予約が取れない店なのだ。
とにかく近海の地魚専門で、
魚の鮮度は良いし、包丁さばきなど惚れ惚れする。
しかもリーズなブルだ。
人気が出て当たり前の店だ。
先ずはいきなり日本酒だ。
よしえさんは秋田の純米で雪の茅舎(YukinoGo~sha)、
俺は石川の加賀鳶(KagaTobi)。
やっぱり魚にゃあ日本酒だよね。
もちろんワインやビールもあるけれど
この店に来たら日本酒がオススメだな。
いい酒が揃ってるしね。
盛り合わせは大振りの切り身で出てくる。
見てご覧よ、茗荷の包丁さばき。
ふんわりとして出てくる。
白子の薫製、イカの肝和え、
タケノコとキュウリのぬか漬け、
フグの天ぷら、、、、
どれもこれも言うことなしだ。
酒のお代わり、
よしえさん今度は雪の茅舎の純米吟醸。
俺は東京・澤乃井。
そして、
ハマグリの酒蒸しを追加。
もう、贅沢の極みだな。
本当は昨夜までエアジンで3Daysをしてくれた
高橋美ちゃんを招待しようかと思ってたんだが、
疲れてるだろうし、
何やら「することがある」とも言ってたので
招待は次回のお楽しみだな。
この店はパリや東京では絶対に出てこない
美味いもんだらけだからな。
魚好きにゃあ絶対のおすすめ店だ。
ただ、
問題は予約がなかなか取れないことだ。
ふう、
久しぶりの『K』はやっぱり満足の店だった。
店を出ると霧雨がまだ舞っていた。
しかし
ほろ酔いの頬に海の風がなんとも心地いい。
さあて、明日も休みだ。
なにしようかなあ。
うめ。2022.5.9(mon)
グラスに満杯の日本酒。
うんぐ、だよなあ。
じゃあ、またエアジンで。
ただ今、開催中!!
「横浜国際なんでも音楽祭2022春」
https://www.facebook.com/events/526225598853425?acontext=%7B%22event_action_history%22%3A%5B%7B%22mechanism%22%3A%22search_results%22%2C%22surface%22%3A%22search%22%7D%5D%2C%22ref_notif_type%22%3Anull%7D
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