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『新宿、映画と天ぷら2023』

 新宿で天ぷらと言うと
「つな八」か「船橋屋」か。
そんな話が時々でる。

先年亡くなった池上比沙之さんは
「俺は”つな八”だなあ」とか言ってたっけなぁ。
懐かしい。

俺も「つな八」は2、3度入ったことがあるんだが
どうもサラリーマンのおっさんたちが
ワイワイと居酒屋のような盛り上がりなので
我が家はもっぱら俺たちのように品のいい客が多い
船橋屋に入るのだ。
(ホントか?笑)

その船橋屋へ今日行ってきた。
しかし、3年ぶり位に行ってきたのだ。

  

新宿で食事といえば船橋屋。
というくらい常連だったのだが、
何年か前に2度ほど続けて
今一つの時があった。
「こりゃ、ダメか?」
ってんで
それを最後に新宿では天ぷら屋への
足が遠くなっていた。

しかし、
今日は映画『オマさん』を観に行こう。
という事になったので
久しぶりによしえさんが
「奢るからさ」
ってんで映画の後に
『天ぷらランチ』行くことになった。

映画は新宿南口からすぐのK'sシネマで上映していた。
天才的なベーシスト・オマさんこと鈴木勲さんのドキュメントだ。
すでに封切りから2日ほど過ぎているのだが
観客はそこそこ居た。

ちょっと期待したのはオマさんの生い立ちとか
若い頃の絶頂期の話が聞けるかと思ったのだが
それはなかった。

「ベースやりたくなったのは若い頃(20歳頃か?)に
初来日だったサッチモのステージを観たのが切っ掛けだった」
そんなレアな話を本人が語るのは聞くことができた。
へえ、意外と遅かったんだな。
とも思ったがスクリーンで日野皓正さんが
「オマさんは最初トランペット吹いてたんだよね」
とか言ってるのでベースを始める時は
すでに音楽にちゃんと関わっていたようだ。

なので、本人は
「意外とすぐに弾けるようになった」とか言っている。
やはりベースの天才だったのか。
 

この映画は証言者が晩年の若いバンドメンバーなので
往年の話しは聞けない。
しかし、オマさんの音楽への態度や演奏に対して
若者たちに共通する感想が聞けるのは面白かった。

せっかくインタビューを沢山してるのだから
オマさんの小学生や中高生の頃の話なども
本人に聞いておけば良かったのにな。
「お母さんにベースを買ってもらった」
とか言ってるので
ちゃんとした家庭の子だったことは感じる。
結構、素直で良い子だったのかも知れない。

ベースでジャズを始めてからは
世界のミュージシャンと演奏する舞台を夢見て、
結局それを実現した男だ。

エルビンとNewYorkでのレコーディングが済んでBluenoteレーベルからLPが出るはずだったジャケ写。


やはり大した男だったんだなあ。
エアジンでも色々と楽しいことがあった。
そんなことなども思い出した。
そして、
証言者がもっといるべきだなとも思った。
例えば、
渡辺香津美、加藤崇之、中牟礼貞則、市川秀男、
守新治、中本マリ、水橋孝、中山英二、スガダイロー、とかだ。
ひととなりも色々と聞けるんじゃないかな。
映画を観終わってそう思った。

そして、
映画館から出るとまだ新宿は秋の午後真っ盛りだ。
歩いてすぐの船橋屋に向かい、さあ天ぷらランチだ。
久しぶりに行ったのだが『今回は昔通り』美味かった。

蕎麦屋と天ぷら屋の天ぷらの違いってのは
やっぱりあるね。
蕎麦屋の天ぷらは基本的にしっかりしてる。
天ぷら屋のは何だかのんびりとした感じがするな。
でも、
みんなちがってみんなイイ。(みすゞ)

ま、結論としてこのオマさんの映画は
登場人物の顔ぶれを見ると
オマさんを知ってる人には少し物足りないかも。
オマさんを知らない人にはチンプンカンプンかも。
まあ、何にせよマニアックな映画なことは間違いない。
横浜では観れないかもなあ。
みんな、やってるうちに新宿へゆこう。

でも、
こうして映画になったことは素晴らしいと思うな。
そういう意味では
監督はじめスタッフや関係者、
そしてギターの小山たちには感謝だな。

休日返上で新宿まで行った甲斐はありました。
天ぷらも美味かったし。

ありがとう

 うめ。 2023.11.13

・・・・・・・


今回の「オマさん」映画のスピーカー音が悪い。音楽シーンはまあ良いのだが人の話し声が硬いしデカい。


「よっ、うめちゃん!!」なあんて言いながらまたエアジンに顔出しそうな。まだ亡くなった気がしない。


絵の腕も才能豊かだった。

予告編
映画『JAZZ GODFATHER』〜オマさん〜
https://www.youtube.com/watch?v=x7Wxsw87NIM
Live house
横浜エアジンHP
https://www.airegin.yokohama


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