香りと水瓶座
梅の花は咲いていたけど
数日前に蝋梅が咲き出した。
蜜蝋ろうそくが解けてできたみたいな花弁
近くを通るだけで香りがする
近付いてみると
うっとり
小さな黄色い色も甘い香りも
寒くて縮こまったわたしを
やさしく溶かす。
どこか深いところから。
蝋梅だけではなく
梅の花は咲く姿以上に「香り」が魅力的だと私は思う。
私たちの感覚は十二の感覚に分けられていると
シュタイナーは言う。
臭覚は今の季節、水瓶座の担当
いい匂いか、いやな匂いかを嗅ぎ分ける臭覚は
善悪を判断をすることにつながる。
食べ物から嫌なにおいがしたら「腐っているから食べられない」
匂いが教えてくれている。私たちは臭覚を通して食べられるか食べられないかの「判断」をする。
立派そうに見える人でも、「この人は、どうも、うさん臭い。」と本能的に嗅ぎ分けることができるのも臭覚の働き。悪質なものからは見えないけれども「危険な香り」がしているようだ。
水瓶座の季節は「香り」に注目してみるのも良いかもしれない。
好きな人からはどんな香りが漂っているだろうか。
かすかに覚えている残り香を
記憶のかなたから思い出い起こしてみるのも風流。
「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」
は菅原道真が詠んだ歌
大宰府に左遷された道真が梅の花を見て詠んだ
(春になって)東の風が吹いたならば、その香りを(私のもとまで)送っておくれ、梅の花よ。主人がいないからといって、(咲く)春を忘れるなよ。
風は見えない
香りも見えない
春もまだ見えないけれど
風は香りを運ぶ。
香りは記憶と私たちを繋げてくれる。
希望を持つことを忘れないようにと。
水瓶座の季節
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