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You're Beautiful

世田谷のとある商店街に
昔はやった名曲が流れるスーパーがある。
店長さんの趣味なのか客層をみて流しているのかわかんないけど
え?なんで今これ?ってのが流れてくる。
それがいいかんじにピンポイントで胸に突き刺さったりする。

音楽とか香りって記憶とリンクしてるから
ずっと忘れていた記憶がよみがえってきて
自分が買い物かごを持った主婦だったことを
ほんの・・・ほんの一瞬だけ忘れる。
(数秒後にはただの主婦だったことに気が付くんだけど)

たいてい家に帰ってヘビロテしながら
夜な夜な切ない思い出を味わう

ただ…そういう切ない思い出の味わい方って
味のしなくなったスルメを噛むみたいで
ああ、もしかしたら、またこのスルメ、味するかな?
っていう変な期待もちょっとだけあったり

でももう味はしないんだけどね。

十数年前だと思うけど

You're Beautiful
You're Beautiful
You're beautiful, it's true


と日本中に響き渡っていた。

素敵なメロディーに乗って
このフレーズが来ると高揚したものだが
あまりにも町中に四六時中流れるもんだから

いいかげんにせんかい!

って気持ちになり

そのうちに

また始まったか・・・

ってうんざりした。

地下鉄ですれ違った女の子に恋をして
叶わぬ恋をうたっている
と知ったとき

なんか・・・・・
ちょっとストーカーっぽくないか?

って幻滅した曲


名曲が流れるスーパーで久しぶりに聞き
どきっとした。

You're beautiful, it's true.....

素直にどきっとした。


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