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古本屋でイイものに出会える時の心身状態(-"-)

長く古本屋通いをしていると、なんとなく

「今日はイイ本に出会えそうだ」

という日がありますね。なんでってそんなこと知らん、なんとなくと申した通りです(*‘∀‘)。
そしてそういう日は果たしてイイ本に出会えるのですが、普段はなかなかそういう予感が働いてくれない。昔は徹夜明けのギラギラした目でよくそういう日があったもんですが、当方も寄る年波に勝てず、そういうスルドイ感性が鈍ってきたのかなあなどと感じておったのですが…。

いや、結論から言おう(-"-)
歳とると、メダマに力を入れて積極的に求めていく姿勢より

本屋と一体になった時(笑)

イイ本が見つかるようです。これはここ10年感じているのですが、昨日がそういう日でした。

なんとなく目玉が疲れていた当方、ヨメさんに「これはカレー食いに行こう」と言われ(なぜか知らんが当方はインドカレーを食べると白目が白くなり、目の疲れが取れるのです。不思議だ)果たして目の疲れが取れた状態で久しぶりにブッ〇オフに入りました。

お昼を食べた後のはらごなし。カレーのおかげか、なんだか小さな文字も苦にならない。いつもは騒がしいと思う店内アナウンスも気になりません。急に来たもんだから別に欲しいものもない、フラットな心境。(いい状態では入れたな…)と思いました。

広い店内を、足にかかる体重を確かめながらゆっくりと、棚を見るともなく全体を見ながら歩いているとどうも身体がじんわりとしてきて、店内の色、音が自然に感じ取れる。狭い通路も自然に人をよけられる。なんというか「間」が上手くとれている感じ。

「あ、今日はそういう日だ」

という予感が唐突に働いたのでした。

瞬間、当方の目に飛び込んできたのは

…やはり(-"-)。読んだことのない短編がたくさん入った平田作品にいきなり出会えるとは。

もうこの時点で「帰ってもいい」くらいの収穫です。

最近はめっきり物欲も減ってきました(*´з`)。いやいい季節も手伝って特に今は欲全体が希薄になっており、こうしたハイカロリーな作品をなかなか手に取る心境になれません。これはカレー効果で体調が良かったのが効いたな。

そこでそうだ、
前々から読みたいと思っていたが「長い」「内容が濃い」のでちょっと手が出なかった本をちょっと見てみようか…と、活字の方の本棚に行くと、

寺田寅彦と鈴木大拙が自然に目の高さにあった(-"-)

一人は物理学者でもう一人は仏教学者、これは相当体力がないと買えない本である(笑)これがスッと目に入り、さらに手に取れるということは

今日は完全に波に乗ったな🌊

の感があります。相模湾に一年に一度の波、ビブリオギャラクシーが来ている。今ならあの山も登れる。と、当方外国作家の本棚に向かいました。

あったトーマス・マン。

実は、まだちゃんと読んだことがないんです。いきなり「魔の山」行ったろうかと思いましたが下巻しかなくw、いや慌てることはない、まずは周辺の小山からだと短編集を買いました。
波は引き際が肝心です('ω')。うむ、やはり今日は本当に波に乗れているな…引く判断もいい感じだ。よしそろそろレジに行くか。

そのとき、店内アナウンスが

「ya-ya-ya-ya-ya!」と叫んだ(笑)

公式ビデオなので著作権の心配なく貼り付けられる(*‘∀‘)

この曲は当方が

まちがいなく人生で一番繰り返し聞いた洋楽なのに誰が歌っているなんという曲なのか知らない唄(笑)。

なのでした。じゃあなんでそんな聞いたかといえば25年くらい前のゲーム「クレイジータクシー」のBGMに採用されていたのです。これをやりこんでいた。どうでもいいけどこの曲はエライ早口で、当方の乏しい英語力では何度も繰り返される「That`s all I want~♪」しか聞き取れません(*´з`)だがそれでいい、まさに今欲しいのはそれだけです(笑)。

いまだ!と思いアナウンスを最後まで聞くと果たして
「歌っているのはオフスプリング…」というではありませんか。
その足でCDの棚に行くと

そりゃああります。当然。

こんな完全に本屋と一体化している日にないはずがない。

昨日の当方はたぶんとみ新蔵センセイ『柳生連也武芸帖』に出て来た柳生十兵衛のように、本屋の中で風景に溶け込んで消えて透明化していたと思われます(*´з`)。それほどどこに何があるか手に取るようにわかったw。ふだんは近眼で洋楽CDの背表紙なんぞ読めないのです(*‘∀‘)…。

という訳で大満足の帰路につけたわけですが。

さてこの歳で本屋と一体となるにはまず

①体調がいいこと。特に目の疲れがないこと。
②「あれが欲しい!」という欲がないこと(欲は感覚を鈍らせる)。

それによって明鏡止水の心境(笑)(水月の揺らぐように店内の色、音に随順して自然に動ける)に至りやすくなるのであろうと思われます。むろん、何もなくても心荒れることはないのである。

徹夜で「お宝!」と探し回っていた若いころとは真逆のようですね。

最近足が遠ざかっていた古本めぐりですが、わずかに一段、ホン気の上昇を感じ、またイイ本を探しに行きたくなりました(*‘∀‘)。

ではお粗末様でした(*- -)(*_ _)ペコリ





(余談)
上記の曲、ゲームと全く関係ない歌詞だった(昨日知ったw)のですが、まるで今のジャパンを歌ったのかと思えるほど辛辣かつ爽快な歌詞でした。日本語訳の動画リンクも置いときます。


たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)