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国内テック企業14社の公募増資発表後の株価推移調査と傾向

注記:公開は3/25木12時ですが、制作は3/23火曜にしていたので、最新数値が若干反映できておりません。

3月に入ってから、楽天やフリーなど、大型公募のニュースが多かったので、公募発表後の株価はどうなっていくのか気になると思い、調査を。

上場企業の公募増資はその企業の株価の調子が良い時に実施するのが一般的です。むしろ本当に運転資金が枯渇しそうなヤバい状況での公募は、株価も低い時なので希薄化が激しく、発行体はやりたがらないはず。

むしろ、実力値以上の時価総額の時に「チャンスだ!」と公募に踏み切るのがセオリーに思えます。公募調達の使途はM&Aと記載されていることが一番多いです。

売上成長率や営業利益成長率が良い
→株価高くなる
→好条件で増資できる(今回の調査はココ!)
→手元キャッシュ増える
→M&Aできる
→さらに売上利益伸びる

こういうサイクルにあります。

特に日本人の(個人?)投資家は公募増資は希薄化するので毛嫌いすることが多いようです。よって、公募増資発表後に株価が暴落し、しばらく元の株価に戻らないこともあります。

しかし、中長期的には上記のようなサイクルに入るわけですから、公募で得た資金を良いM&Aなどに投資できれば、売上成長率再加速の可能性もあり、規模の拡大を追及できます。

公募による株安は一時的なものなのか、否か。
その株安からの回復にどれくらい時間がかかるのか。

本記事ではその辺りを検証します。

調査対象は下記の企業です。

(サンプル)2019年:PKSHA:2019/7/12 198億

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IPO:2017/9
IPO調達額:61.6億円(公募時価総額727億)
公募:2019/7(22ヶ月後)
公募額:198億
株価:5,897円
主なM&A:アイドラを28.5億円(2019/6)
直近決算現預金:200億

公募実施から20ヶ月経過。最近少し回復してきていますが、公募前の株価にはまだ程遠く、公募発表後は公募の株価に一度もタッチしていません。

元々PKSHAはIPO直後に株価が上がりすぎてしまい、しばらく時価総額1,000億円台でした。これは単に高止まりしてしまった感が否めません。

アイドラのM&Aを決めてからの増資ですが、その後はM&Aの動きはなさそう。直近のBSを見ても現預金200億あります。現時点では公募で大きく増資したものの、その公募額が丸々ただの現金として放置されてしまっているような状況です。

アイドラのM&A自体は当時のPKSHA単体の売上を超える規模であり、ナイスチャレンジです。キャッシュが余ってるからか、スタートアップ投資ではPKSHAの名前は結構見かけます。ただ、株価チャート的にはマイノリティ種子で小銭?を稼ぐよりかは、ガツンとM&Aやって業績伸ばして欲しい感じでしょうね。

今期売上成長率28.5%、営業利益成長率20%の予想。

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