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暇になると、家にこだわりだす。高級不動産の真実

この記事は2020年夏?発売予定の書籍「暇の研究マガジン」から5本目の記事です。

3本目から5本目は、主に消費活動について紹介する。

今回は捉えようによっては、消費にもなるが資産形成にもなるという、不動産の話だ。

予め断っておくと、今回の記事はこちらの過去記事をベースに制作しているので、内容が被る点が多い。既視感あるなと感じた読者の方がいたら、ご了承いただきたい。

ちなみにこの記事は最終的には、僕の部屋の家賃の3〜4ヶ月分は売れた。

新作として今年はこういう記事を作ったので、まだご覧ではない方は是非。

2-6.アッパー層と高級賃貸物件


賃貸か売買かによって、消費としても、資産になるという観点で投資とも捉えられるのが不動産。

キャッシュフロー組は一夜にして大金持ちになるのではない一方、特に自営業だと家賃を経費計上できるため、それなりの物件に住んでいる中小企業経営者は少なくないのではないか。

僕は不動産は賃貸派。購入するためにローンを組んでもやや不利な金利の条件であろうこと(上場企業経営者でもない自営業は不利)や、引越し自体が好きで住む場所を固定したくないこともあり、よほどのことがないと購入することはないと思う。

2019年2月に「高級賃貸物件の真実?と住みたい物件17選(1.2万字)」という2,980円の単品有料noteを出したことがある。noteは購入者がプロフィールを設定していれば、決済メールの通知で誰がいつ買ったかがわかる。

この高級賃貸物件のnoteの購読者層はおもしろく、もともと僕の読者層はスタートアップ業界の人が多いが、それにしても明らかにお金を持っている人たちや今後IPOが見込まれて多額のキャッシュインがあることが予想される人たちが買い漁っていった。

それだけ高級不動産は、アッパー層にとって関心が高いといえる。その有料noteから一部引用して、アッパー層が関心を持つ不動産市場について紹介する。

大前提として、キャッシュフロー組は家賃を社宅扱いで経費で落とせる場合があるので、賃貸物件を選択し続けるインセンティブがある。購入すると家賃を経費計上できないから、不動産の購入は税メリットも薄い。

EXIT組は高級分譲マンションを現金一括で買う場合もあると聞く。投資用物件であれば東南アジアの不動産を買っている人たちもいる。今回は主に、東京の高級賃貸物件に的を絞って紹介したい。

月額家賃30〜40万円の勝ち組サラリーマンはパークコートに住むの法則


東京で高級不動産と呼ばれる物件は月の家賃はいくらくらいからなのか。一般論として、家賃は年収の30%以下が目安になると言われている。

ボーナスがある場合もあるので、年収を12ヶ月で割った収入の30%以下に家賃が収まっていないと、支払い能力に難ありと見られて、審査が通らない可能性が上がる。

たとえば、月収100万円の場合で、家賃30万円くらいまでが目安となる。ただ、年収に対して30%ギリギリまで家賃を支払いたいと考える人は少なく、高くとも20〜25%の範囲内で収まるのではないか。

実際に僕が年収1,000万円、月収に換算すると85万円くらいの時代は、恵比寿駅と代官山駅ともに徒歩5分の19万4000円の1Kのマンションに住んでいた。

20万円近く家賃を払っても、恵比寿や代官山の駅近では1Kにしか住めないというのが現実だ。もっと駅から遠ければ、1LDKもあるだろうが、20万円程度の家賃だと高級マンションのようなスペックにはならない。

年収1,680万円の場合、月収140万円となり、家賃に25%回すと仮定すると、35万円になる。エリアにもよるが、30万円以上になると、共用設備が充実したタワーマンションに住めるようになる。

年収2,000万円前後のサラリーマンは外資系金融や総合商社などの一部にも存在するため、30万円台の家賃なら、サラリーマンでも決して住めないわけではない。

「モダンスタンダード」「KEN RENT」など高級不動産サイトを見ても、30万円までは細かい価格レンジの提示があるが、30万円以上になると価格レンジが広くなる。25〜30万円の次は、30〜50万円という感じだ。

30万円台で住める物件として、三井不動産のパークコートシリーズや、三菱地所のパークハウスシリーズがある。例えば、パークコート麻布十番だと42平米の1LDKで30万円(+管理費2万円)という募集を見かけた。

エリアによってはもっと安い場合もあるが、独身ならまだしも結婚していて子供もいる場合は、1LDKという選択は難しいだろう。

70〜80平米で2LDKや3LDKで30万円〜40万円くらいの物件がパークコートやパークハウスには多い。

この平米数と価格帯が、アッパーなサラリーマンの上限値であり、ゆえに供給が多くなっていると思われる。個人的には70平米で3LDKとか、リビングが狭くて、耐えられない。

年収2,000万円くらいのアッパーなサラリーマンが支払える月額家賃は最大40万円程度である。

その予算に沿った物件を各デベロッパーが開発し、提供する。3A(麻布・青山・赤坂)などの高級住宅街に立て、最先端の外観と豪華な共用部で目を眩ませ、狭い40平米の1LDKでも30万円という価格を正当化する。

その代表格がパークコートシリーズであり、僕はパークコートを「サラリーマンのアップサイド、勝ち組サラリーマンはパークコートに住むの法則」と名付けた。

言い換えると、サラリーマンだとよほどの重役以外は、パークコート以上の物件に住むことは難しいということだ。

僕はサラリーマンでもなければパークコートでもないが、独立して多少軌道に乗った後に目黒のタワーマンションに住んでいた時の家賃は、70平米程度の2LDKで34万7000円だった。

家賃40万円以上の高級賃貸は価格交渉が効く?


パークコート以上の賃貸物件は東京にはザラにある。代表格は森ビルが展開するタワーマンションであるヒルズシリーズだろう。六本木ヒルズ在住=セレブリティの証、という暗黙の了解がある。

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イラストは決して六本木ヒルズをイメージしたわけではない。どこの物件をイメージしたか当てて欲しいw

六本木ヒルズと並んでメジャーなのが、三井不動産の東京ミッドタウン・レジデンシィズおよびザ・パーク・レジデンシィズ・アット・ザ・リッツ・カールトン東京もある。

住友不動産のラ・トゥールシリーズも代官山が別格で、南麻布も2018年にできた。それ以外は物件によってはパークコートやパークハウスとほぼ同格になる。

賃貸ではなく分譲物件だが、分譲で購入したオーナーが賃貸に回すことで、賃貸市場に分譲物件の募集が出てくることもある。

代表的なのは三井不動産のパークマンションシリーズで、三井不動産の中では最上級のシリーズとなる。パークマンションはタワーマンションではなく、個数が少なめの低層マンションが多い。

一般的な知名度が高いシリーズではなくても、上質な低層マンションはいくつも存在する。

アッパー層の中にもタワーマンションが好きな人もいるが、最近は低層マンションの人気が出てきていると聞く。

低層マンションは戸数が少なく、タワーマンションのように何十階に部屋があると、部屋に辿り着くまでが面倒くさいという声をよく聞くし、実体験を経て、僕も実際にそう思う。

これらの物件の多くは月額家賃40万円以上である場合がほとんどで、年収2,000万円の場合、月額家賃40万円だと、収入に対する家賃比率は24%になる。

年収3,000万円を稼ぐサラリーマンは日系企業では重役くらいしかおらず、外資系金融や外資系コンサルの一部になるため、月額40万円以上となるとほとんどが経営者か自営業が対象となる。

外国人居住者も多く見かけるので、本国からの手厚い手当てで家賃が支払われていることが多そうだとも推測する。

僕は資金的な余裕がある時期に住んでいたのは

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