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わたしにとってのBBB

2022/11/10

日本武道館に行ってきました。

BaseBallBearというバンドの
3回目の武道館公演でした。

一言で言うと「最高でした」なのだけど
一言で言えるもんでもないので
記しておこうと思います。

1回目2回目の時のわたしは
まだベボベに出会う前だったのです。

だから、
3回目、感慨深い…みたいな気持ちには
わたしはなれず、でした。

ただ、わたしはベボベに出会えて
本当に良かったと思っています。

以後、痛い語りになりますが、
中学生の頃の自分が舞い降りてきてる感じなので厨二病の戯言だと思っていただければ幸いです。

出会いは中学生の時でした。
スクールオブロックを聴きました。
毎週火曜日は楽しみだったなあ〜〜と
今でも覚えてる。。。

『PERFECT BLUE』で知って、
『short hair』のばっさーを見続けて、
『senkou hanabi』にハマりまくり、、、

そうしてTSUTAYAに行って
めちゃくちゃCDを借りた。

中学生のわたしはとても心が不安定で
結構しんどくなっていたのもあって、
何かに縋りたかった。
ベボベの曲は、私を縋らせてくれた。

わたしは『深呼吸』というアルバムを
はちゃめちゃに聴いていた。
時には泣いていた。時には夢を見ていた。
特に 深呼吸 と 転校生 。

深呼吸、という歌は、
「自分ってなんだ?」という
答えのない、だけど答えを出したい問いに
答えを出そうともがいてるわたしに刺さった。
いま思えば答えなんて出てないし
こんなに思い詰めてたのが不思議なのだけど
当時のわたしはびっくりするくらい沈んでた。
「新しい朝が来れば僕は変われるかな」
と思って、なんとか生きてたと思う。

転校生、という歌は、
わたしの学生生活に夢を見させてくれた。
一緒に逃げてみたかったし、
恋をさせて欲しかった。
そしてこの曲調は本当に好きで、
今聴いても何回でもリピートしたくなる。
中毒になる曲。

大切な曲。今聴いても中学生が蘇る。
蘇ってほしくなかった。ほんとうは。
あんまりいい思い出ではないから。
ずっと蓋をしてきた。
調子が良くなってきてから、
『深呼吸』には戻らなくなった。
戻りたくなかった。
わたしは『深呼吸』というアルバムに
自分の暗黒時代を詰め込んでしまっていた。

高校生になった。軽音部に入った。
関根嬢への憧れもあり、ベースを始めた。
努力の才能がなくて、全然上手くならなかった。
高校生のわたしは健康的だった。
恋をしたい恋をしたい、と言っていた。
結局3年間大好きだった人には
全く振り向いてもらえなかった。
だけど『17歳』への憧れがずっとあった。
『真夏の条件』はちょっと大人な世界だった。
『気づいてほしい』って思ってた。
『彼氏彼女の関係』に憧れていた。

一番夢を見ていたのは『SIMAITAI』の世界。
遺跡めぐりしたい。そうじゃなくてもいい。
いっぱいしたいことある。
連れ回してほしいって思ってた。
こんなに愛されたい恋されたい追い回されたい。
全恋する人の望みなのでは。と思ってた。
そしてこの世界の恋は神聖な恋って感じがして、キュンキュンした。

そんなこんなでずっとベボベが好きで、
でも大学生になり、
わたしは別のバンドに夢中になり、
ベボベから少し離れてしまった。

いつしかわたしにとってベボベは、
思春期時代を支えてくれたバンドになっていた。

2019/12/30 CDJ19-20
初めてベボベを見た。生で見た。
見に行くしかないと思った。
見たら何故かとても安心した。
フェスで、盛り上がってるのに、安心した。

そして懐かしい歌がたくさん演奏されて
心がじんわりした。高鳴った。

いろんなことが起こった。
思い出したくない過去は、はるか昔にいた。
また聴こう、ワンマンに行こう。

だがしかし時はコロナ禍になり叶わなかった。
2022年夏までライブに行くのを躊躇っていた。
そんな時に、
「ベボベ武道館 2022/11/10」
何かで見た。Twitterかなあ。
気づいたらチケットを取っていた。

当日まで
本当にたくさんベボベの楽曲を聴いた。
中高生の時と今では、
曲の聴き方も感じ方も違っていた。
『深呼吸』だって聴いたけど、
もうわたしはベボベに縋ってはいなかった。
けれどとても安心した。
こんな恋愛はできなかったなあと残念がった。
でも陽キャになれないわたしに
いつも寄り添ってくれてる感じがした。
ああベボベは変わってない、
変わっているけど変わっていない、、
そう思った。

そして当日、
初めて1人でライブに行った。
びっくりするくらい孤独だったけど、
ベボベの音楽を聴いてたからか
全然孤独を感じなかった。

席は2階席。ライブリハビリにはちょうどいい。
武道館は近く見える。からとても眺めはいい。
ドキドキを抑えるために小説を読んで待っていた。
そして切ない気持ちになってライブに臨んだ。

生ベボベはやっぱり鳥肌が立つ。
本当に武道館にいるんだ、、と
感じるまでに時間がかかった。

懐かしい歌を聴いて、
中学生が蘇ってくる感覚があった。
少しモヤモヤした。
けれどモヤモヤに苦しめられることはなかった。
涙も出なかった。
さらっと流せる自分がいた。
「ああ、大人になったんだ」と思った。
そのあとはもう夢中で音楽にノっていた。
MCにたくさん笑っていた。
あっという間に時間が過ぎてしまった。

「無冠のバンド」というこいちゃんの話、
たしかにそうなのかもしれない。
でもわたしにとってこの無冠のバンドは、
ここまで生きてくるために必要不可欠で、
どのバンドよりも思い入れが強い。

わたしはこのバンドに、
勝手に夢を詰め込み、黒歴史を詰め込み、
蓋をし、蓋を開け、、と
自己中心的な使い方をしてしまっている。

それはとても申し訳ないなと思う。

でもベボベは、ずっといてくれた。
3人になっても、ずっとずっといてくれた。
そしてこれからもいてくれる約束をしてくれた。

わたしも大人になって、ベボベに戻ってきた。
これからもライブに行こうと思っている。
そして次の武道館も、絶対に行こうと決めた。

わたしを救ってくれたバンド。
これからもずっと大切なバンド。

BaseBallBear さま。

心から感謝しています。
一生、ついていかせてください。

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