思い出はものに宿る
商店街で建物が取りこわし
更地になると
そこにどんなお店があったか
思い出せない
仕事を家に持ち帰り
やろうとすると
調子がでない
玄関から飛び出し
車のシャーシに隠れた
飼い猫を捕まえようとすると
眉間に縞寄せ威嚇され
俺はびっくりする
商店街で私服を着た
歯科衛生士さんに呼び止められ
俺はポカンとする
制服を脱ぐと誰だかわからない
尻にひき振りまわし手でころがした
君がいなくなると
僕は奈良に落ちる
思い出はものに宿る
好きな舞台にあがり
なりたい自分が作れるなら
そこに人生をかえる方法があると
思えてこないだろうか
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