おっさんずラブリターンズ感想 5 物語の主軸

感想4が、わりといい感じにまとまったんだけど、まだ書くと、(同じような話になってると思いますが…)

リターンズは、まわりがひたすらはちゃめちゃだけど、

やっぱり主軸は、
春田と牧が信頼関係築いて愛し合ってる
という、シンプルな話

だったんじゃないかな。と思ってます。
もう一つの軸として、武蔵の愛があるけど。

春田と牧の愛だけだと、揺るぎなさすぎて、制作側が考えるホームドラマとしては物足りないし、そこを深く掘り下げることが「おっさんずラブとしてやりたいこと」ではないのでしょう。
(オタク(わたし)的には、そこ掘り下げただけでドラマになるはずやろと主張しますが…。スピンオフ面白いし…。)
そして武蔵を脇役にする気はない。それはまあ、そうだろうと思います。

おっさんずラブとしては、武蔵の愛を含むいろんな愛を描こうということになったんだろうけど、それぞれの主張が強すぎて、それがおっさんずラブとはいえ、ストーリーが見えにくい。
あと、武蔵の愛(対春田、対牧、対菊さまなど)はいいんだけど、結局春田と武蔵の主張が強すぎて、混乱…。
主軸がズレたように感じる見せ方は残念でしたね…。そっちも主軸ということだったんだろうけど…。

そんな中で。座長が度々「周りで何が起きても、とにかく春田は牧が好きでいれば成立する」と言ってたのは、やはりそこが主軸であるということだと思う。(少なくとも、座長にとっては)

リターンズでは「同性カップル」を描きたいのではなくて、「愛し合ってるふたり」を描きたいんだろうな。
同性カップル問題については劇場版でもう終わったこと、となってるんじゃないかな。ふたりの間においてだけど。
だからリターンズではその部分は描かれなくて、でも現実社会では…ていう部分との齟齬が生じてしまったのかな。

あと、おとぎ話(王子様と結ばれて、めでたしめでたし)じゃなくて、恋愛的にはリアルにしたいというのも感じる。

劇場版のときに「春田と牧はどこか刹那的…」という言葉が制作側から出て、不興をかっていたけど、
わたしは悪い意味ではなくて、
幾多の困難を乗り越えて結ばれたふたりでも、そこにあぐらをかいていては壊れてしまう。好きなだけじゃダメで、一瞬一瞬(刹那的に)努力を続けないと維持できないよね。
ていう、一般的な恋人同士や夫婦にも当てはまることかな。と思ってます。(そう思いたい。)
たしかに、春牧オタクとしては認めたくないけど、劇場版までの春田と牧の性格なら、すぐ別れそうではある。。。てか、実際に別れている。。。
しかし炎の中で、お互いしかいないことを確かめ合って、一緒にいるために不断の努力を続けたから、
春田と牧は遠距離でもリターンズまで続いているし、
リターンズで一緒に生活してても仲良くしている姿を見せつけてくれたので、(コロナ離婚もあったように、遠距離よりもむしろ一緒に生活した方が夫婦の危機になる場合も多いと思う。)
リターンズのあとも、周りがどうあれ努力を続けつつ、仲良く暮らしていくのだろうと感じられます。

最終的には「めでたしめでたし」なんだけど、ちゃんとふたりとも努力してそれが成り立ってるんだよ、ということかな。
と、わたしは感じました。









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