おっさんずラブリターンズの感想 4 一周まわって愛おしい気持ち
今までの記事で、
うーん、
と思う気持ちも吐き出しましたが、
9話見終わって、役者さんや監督さん、脚本家さん、プロデューサーさんのインタビューなども拝読して。
リターンズ制作してくれて、本当にありがとうございました。リターンズを無事に見届けることができて良かった。
というところに落ち着きました。
そういう気持ちもこれまでの記事で書いているので、重なるところがありますが、
春田と牧、ふたりの関係を大事にしてくれていること。
視聴者を楽しませようとしてくれていること。
それは貫かれていたかな、と思うんです。
なんだかめちゃくちゃな出来事が起きて、2018年の世界観(現実と地続きのような)が壊れて…という意見も分かりますし、
もうちょっといろんな方面に配慮を、という意見も、その通りかな、と思います。(そこは、耳を傾けて欲しい…)
でも、
めちゃくちゃな出来事が起きても、春田と牧は揺らがない。ふたりは一貫して、お互いに愛し合ってる。周りで何が起きても、一生一緒にいると決めてる。
親や法的なこと、子どものこと、何もなくても、誰かに認められなくても、ふたりでいる、て決めてる(特に春田)
そうすると、ふたりの間に「制作側が描きたいドラマチックなこと」は起きない。
大きなケンカ、すれ違い…とかは劇場版でやっちゃったし。法的なことや子どものことも、ふたりの間ではここで決着ついてる。(法的な結婚はできない、子どもは春田は好きだけど望めない。それが分かってても、死んでも一緒にいるということを誓い合ってる)
ドラマチックにするために、ずっとケンカしてるとか、どちらかが心変わり…とか、ケガしたり病気したりとか(それは別の登場人物がやってた)、物理的に離れ離れとかにしないでくれたのは、ふたりを大事にしてくれたからだと思う。
同性カップルの現実的な困難さは、制作側の描きたいことではなくて、
愛し合ってるけど、一緒にいるからこそ、いざこざが起きるし、仕事もあるし、他の人との関わりがあるし、
結婚式してからも生活が続くのも、生きたふたりを描こうとしてくれたんだなって思う。
従来の「家族」という型にはめて、疑似嫁姑とか疑似介護、疑似子育てとか経験したけど、自分たちは自分たちでいいんだよね。
それは特別なことじゃなくて(同性カップルだからではなく)、ただ愛し合ってるふたりが一緒に生活しているというだけの、一般的なふうふだよね。
ていう姿を見せてくれて、本当に良かったなあって思ってます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?