フィルターと私。
こんにちは。
やってきました、年度末!
卒業の季節ですね。
今年は社畜から卒業したい…。
桜が咲き始めました。
今年も通勤や仕事での外出先の車窓から眺めるくらいですが、
綺麗だなって感じる余裕がなんとなく出来てきた気がします。
私にとってどん底に突き落とされた日から約1か月が過ぎました。
あれから1日も欠かさず…なんて無理なので、
出来る時に出来るだけデッサン練習(模写)をしています。
1か月程度で画力が目に見えて向上するわけはないのですが、
目に見えるのは自分の絵の歪みやバランスの悪さです。
今まで絵を仕上げる時に反転したり時間を置いたり、
神絵師の絵と並べたりと自分の絵をなるべく客観視してきたつもりでした。
私には自分の描いた絵が技術的に稚拙だと思ってはいても、
そこまでバランスが崩れているとか変だとは思っていませんでした。
反転しようが遠くから見ようが神絵師の絵と並べようが、
そこまで変じゃないのに…と思っていました。
なのになんで私の絵は全然他者から反応をもらえないんだろうか…と悩んでいました。
それが、デッサンの本で人体を練習するようになってから、自分の絵がどれだけ歪んでいるのかバランスが悪いのかが見えるようになりました。
びっくりしました。
わぁ、どうしたらこんな崩れた人物を描いてそれを堂々とネットにアップできるんだろう、この人…と思うレベルです。
しかも1年以上…。
こんな絵で作家さんに小説作品のファンアートを何枚も描いて送り付けていたのって、ある意味テロ行為だよ…。
怖い…怖いよ…こんな妖怪みたいな絵を貰うくらいだったら私だったらいらないと思うかもしれない。
1枚、2枚くらいなら「ありがとう、嬉しい!!!」って思うかもだけど、味を占めたように何枚も描いて送られてくるのって地獄だと思います。
作家さん、本当に菩薩みたいな人だったんだなぁ。
こんな絵にちゃんと毎回感想くれて。
「絵は自分が楽しく描けたらそれでいい」
「絵が描けるだけでそもそもすごい」
「足や全身が描けるなんてすごい」
「絵は心がこもっていなければどれだけ上手くても興味を惹かれない」
「大事なのは画力ではなく人間性だと思う」
なんていろんな言葉を私にくれたのですが、これって絵が上手くない人に対して褒めるところがなくてひねりだす言葉ですよね…。
私はもっと「このAの表情にぐっときた」とか「ここの話の流れでAがBに〇〇する場面で胸が切なくなった」なんて、ストーリーと絵に言及するような感想をもらってみたかったなぁ…
神絵師の出した漫画の同人誌。
絶対買わない!なんて最初の方こそ思っていたのですが、
「あと〇冊で完売します。再販しません」とアナウンスを見て思わずポチってしまいました。
入手しておけば読む読まないは私の自由だけど、もし入手できなかったら死ぬほど後悔するだろうし、ずっと読めなかった同人誌のことに対してあれこれ思って悔しがったり妬んだりするのだろうと思ったからです。
先日、手元に届いて我慢できずに読みました。
神絵師の漫画。
絵だけじゃなく漫画も神レベルに上手かったです。
すごい。すごかった。
ストーリーも表情も感情の揺らぎも何もかもが…。
本当に上手い。上手いしか言えない。
twitterで神絵師の本の反応を探してみたら、入手して狂喜している人、読んで興奮して感想を述べている人、神絵師に直接匿名箱で感想を送る人であふれていました。
本の感想が続々と届いていて1人ずつ返事を返せないくらい届くらしく「嬉しくて1つ1つ大事に読んでいます。みなさんが応援してくれたからこうして本を出せました。感謝しています」と喜びをツイートしていました。
予約数の予定よりもかなりの数を入れていたのに完売したらしく、再販希望の声もまだ届いているようで考えているとのことです。
ああ、この神絵師の本、
いくら払ってもいいから出してほしいと皆が頼んでいた理由がわかった…。
だってすごく読みごたえもあったし、何度だって読み返したいと思う。
こんな神絵師の本を読んだら私の描いたものなんか…
みじめだ…
私の絵も漫画も…
こんなバランスもデッサンも崩れた絵…
ストーリーも絵もつまらない漫画…
そりゃ、好きな絵師さんをフォローしてもフォロバされないよね。
作家さんだっていいねはしてくれてもRTして拡散しようとは思わないよね…。
pixivでブクマもいいねもつかないのは理由がはっきりしていたのだ。
見る価値すらない。
だから存在すら認知されない。
下手だから。
だけど、そんな簡単な事実すら以前の私は気づかなかった。
わからなかったのだ。
他人の絵や漫画のことはよくわかるのに。
自分の絵や漫画だけにはフィルターがかかっていて、他人が判断するよりずいぶんと上手に見えていた。
今だってまだまだ見えていないところがたくさんあると思う。
みんなが神絵師を絶賛する理由は当たり前だった。
落書きでさえクオリティの高さがうかがえる。
プロイラストレーターのか〇げ先生が添削の動画で言っていた言葉がすごく刺さった。
「頑張ってこの〇〇描いたのわかるのよ、頑張ったなぁ。
頑張ったけれどもヘタクソやったら誰にも見られへんの。
twitterにはびこっている人達っていうのはどんな絵と比べているのかっていうとすべてにおいて神絵師としか比べられへんのよ。
だからヘタクソに描いてしまったら誰も見てくれないのよ、
見る価値すらもないのよ。
だって神絵師の絵と比べられているんだから。
どんなに下手だろうが経験とか関係あらへん。
「私、初心者なんです」って言ったって神絵師と比べられるから。
初心者やからって同じレベルの人と比べられるわけないのよ。
結局、比較対象は世にはびこっている1万RTとか5万いいねとかもらっているイラストと見比べての判断になるから。
絵が上手かったら勝手にいいねもRTもされるから。
評価基準は神絵師のイラストなんやから、かけ離れてたら誰もいいねとかRTとかしないのよ。」
本当にそうだ。
その通りだと思いました。
漫画は絵の上手さは関係ない、とか言われるけど、それだって最低限の画力がないと読んでみようなんて思ってもらえないんです。
私はその最低限の画力すらなかったってことです。
悔しくてたまらない。
神絵師に認知されるくらいは上手くなりたい。
頑張ろう。
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