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第二ボタン

好きな男の子の第二ボタンをもらう

今はブレザーが主流だから
この風習はもうないのかな

中3の文化祭が終わった頃くらいから
「卒業式までに第二ボタンもらう?」
という女子たちのガヤガヤが始まる

私も一応その道を歩いてきたが
「これって実際どうだったんだろう」と
この季節になると思い出すことがある

✳✳✳

同じクラスに好きな男の子がいたが
その頃の私は「ボタンください」などと面と向かって言うなんて到底無理な女子だった



当時体育の授業は男女別で、
女子は体育館で着替え、男子は教室で着替えていた

教室は施錠されていて、鍵は学級委員だか誰かが持っていたので
「教室に忘れ物をした」とウソをついて鍵を借り、友だちと2人で教室に戻った

机には男子の脱衣がある
丁寧に畳んであるもの
グチャッと山になってるもの

学ランの襟芯割れてるやん
ズボンの尻がピカピカやん

当初の目的を忘れ、しばらく遊んでいたが
あまりに戻りが遅いと怪しまれる

「ウチが誰もこーへんか見とったるからはよしい」
と言われたので当該の男子の学ランを漁り
第二ボタンをちぎり取った

それだと窃盗になってしまうので
予め購買(校内に体操服のゼッケンなどを売っているお店があった)で買っておいた新品のボタンを代わりに付けておいた

ふざけすぎて結構時間が経っていて
授業に戻ると多少怪しまれていたように感じたがニヤニヤで誤魔化した



後日
「ボタンもらったから新しいのつけといたよ」
とその男の子にはお知らせした
ありがとうのつもりで

でもその時の微妙な顔つき

あれって



新しいボタンなんてつけなくて良かったのに



だったのかも

モテる男子は
ボタンが無いのがステータス
ボタン全部ある=非モテ


「この子、女の子なのに何で男子のボタン買うのかしら」と購買のおばちゃんに思われてやしないかという無駄な緊張

これも無くて良かったよね


家探ししたらあのボタン
出てくるかもしれないな
しないけど



卒業、で思い出すのは
斉藤由貴の「卒業」

私物のレコード(懐)載せておきます
めっちゃ好きだった〜
部屋に自作のパネル置いてました(キモイ)

ではまた〜