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1000日越しに立つAqours Aqours6th Lovelive感想

2019年6月に「Aqours 5th Lovelive Next Sparkling」がメットライフドーム、今やベルーナドームと名を変えた場所で行われた時、またAqoursがこの土地に立つのに1000日かかるよ。と私に言う人がいたとしても冗談と笑いとばしていただろう。まさかここまで時間が経つとは…

Aqours6th Lovelive。その言葉はただの6回目のライブというだけではなくシリーズにおいても未知の領域だ。かつてμ'sは5th Liveののち劇場版を冠するだけでなく彼女たちの幕引きとしてのfinalLiveを宣言し活動な区切りをつけた。であるならばラブライブ !サンシャイン!!の劇場版を冠する5th Liveをもって終わりにするのではないか。という予感が少なからずあった(はずだ。ほかの人は知らないが、私はそう思っていた)。
しかし4thのWアンコールで帰ってきたようにそうはならなかったのはすでに知る通り。だが、5thで逢田梨香子さんの「会えない期間が続くかもしれないけれどこれからもAqoursのことを好きでいてほしい」伊波杏樹さんの「好きなものをずっと好きでいることは難しいと思うけどこれからもAqoursを好きでいてほしい」といったMCは今でも覚えているのだが、きっとAqoursは続くが、おそらくすぐに次のライブは来ないだろうという幾分かの寂寥感を残し美しくAqoursの5thは終わりを告げた。
しかし、まさかそののちにコロナウイルスでライブが幾度も中止になるとは。あまりにも会えない期間が…長すぎる!!!

2020年3月のAZALEA 1st Liveからの9月の延期の再度の中止
2020年5月のPERFECT WORLD の中止
2020年9月〜2021年1月にかけてのAqours 6th LoveLive! DOME TOUR 2020
全5ドームの中止
2021年5月の静岡つま恋でのAqours 5th Anniversary LoveLive! ~LET'S GO WONDER TRIP~の中止

現在のAqoursはコンテンツとしてのやらなければならないことは終え、いうなればボーナスステージに突入している段階。Aqoursにとってもシリーズにとっても、次なる一歩を踏み出すための6thを行うべきなのに、それが出来ないもどかしさ、いやもどかしさどころの話ではない。Aqoursを取り巻く全てが逆風のように感じた。
3校合同のラブライブ!フェス!は感染が広がる直前にギリギリで行うことができ、無観客ライブが主流になってからはオンラインライブの開催、3ユニットでのライブ、フェスやテレビ出演などは運良く行われたがそれはそれ、これはこれ。
なんと2021年にAqoursがワンマンで有観客のライブを行うことが出来たのは2021年12月29日、30日に行った「 Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~」の2回こっきりである

このライブは高槻かなこさんの体調不良や、じわじわと広がりつつあったオミクロンなどの懸念もあったが無事に行われ、カウントダウンライブも無事に開催された。ライブのクオリティも高く素晴らしかったが、タイトルにも冠しているとおりあくまでそれはEXTRA LoveLive。ナンバリングとはまた別のものなのである。

ナンバリングライブとは何か。私としてはライブという枠を超え儀式のようなものだと思っている。これまで得たすべてのコンテンツの展開をライブという形に凝縮し、次の展開へつなげていく儀式。
だが大枠はこれまでの放送されたアニメの流れに沿ったライブ、幕間などでアニメ本編をダイジェスト的に流すことで観ている人の気持ちを高めていき劇中で披露されたライブはこういうものだ!と再現する。例えば
テレビアニメ1期まで→1st
テレビアニメ2期→3rd
劇場版→5th

だが劇場版以降いくつかのアニメーションMVがあるとはいいえ、大きくアニメ展開のないAqoursは6thライブではもはや沿うべきものはもうない。では何をもってナンバリングとするのか?
それの回答として埼玉公演2日目の降幡愛さんのMCを引用させていただく

「これまではラブライブ!サンシャイン!!がAqoursを引っ張ってきたがこれからはAqoursがラブライブ!サンシャイン!!の物語を作っていきたい」

これまでの、逆。Aqours(キャスト)がキャラクターの行動に追従していったのが今までならその逆。「DREAMY COLOR」のキャストの実写MVなどの象徴されるように、これからはキャストが行動していくこと、それがラブライブ!サンシャイン!!になるのだということ。
ではそのAqoursがラブライブ!サンシャイン!!を作っていくと考えた6th Loveliveはどうだったか。

すごく、すごく、楽しかった。思えば私がはじめてAqours のライブを生で観たのもこのメットライフドームで行われた2nd liveだった。その時はこんな楽しいライブがあっていいのか。と思ったものだがその時に感じた、ただひたすらに楽しむという気持ちが湧き上がってくるようなライブだった

Aqours6thLoveliveのタイトルは「Aqours 6th LoveLive! ~KU-RU-KU-RU Rock 'n' Roll TOUR~」
その名の通りロックンロール溢れるツアーだった。
名古屋のOCAENステージと埼玉のSUNNYステージで大きくセットリストを変えてきたのもそうだが、幕間劇場に代わりにロック調に大胆なアレンジをしたこれまでの楽曲を流すなどこれまでにない大胆さが目立つ公演だった。印象深い楽曲を何曲か挙げる

一曲目の「KU-RU-KU-RU Cruller!」まさかソシャゲとのコラボ楽曲がライブのタイトルに抜擢され一曲目にぶち込まれるという躍進を遂げるとは思わずライブスタート時まであまり聞き込めていなかった。(虹ヶ咲やLiella!で忙し過ぎたというのもあるが)が普通にナンバリングシングルですとしてお出しされたような感覚ですっと入ってくる楽曲だった

名古屋では有観客で披露できなかったリベンジとして2ndデュオトリオシングルの楽曲を、埼玉ではソロアルバムの新規楽曲を披露した。特に埼玉のday2ではこれほど披露を待望されていたの楽曲もそうそうないのではないか、と思うくらい待たされた「コットンキャンディえいえいおー!」をいきなり投入してきた。なぜコットンキャンディーえいえいおー!という曲が待ち望まれたのか、楽曲が披露されるまでのストーリーはこちらの文章が詳しい

私は埼玉のみ現地だったのだが、あのMVのシルエットが見えた時「ブフッ…ww」と吹き出す声が私も周りも抑えきれていなかったのを覚えている。ライブにより完成されたあの楽曲を思い出す度に思い出し笑いをしてしまい、もはや6thの思い出って何?と聞かれたら真っ先に「いやぁコットンキャンディーえいえいおー!ですかねぇ」と即答してしまう。

Guilty kissとAZALEAの花丸以外の2人の楽曲はユニットライブで披露される機会があったので完全に初お披露目は上記のルビィ、千歌、曜、花丸、の4曲ということになるがルビィはもはや殿堂入りとして、私が心に残ったのは花丸の「あこがれランララン!」だ。
あのインパクトの後にはさぞやりづらかっただろうとおもうのだがMVの頭身高めの花丸を再現する魔女衣装を着た高槻かなこさんがすごく良かったことを覚えている。

盛り上がる楽曲パートはオンラインライブで培い、もはや新たな定番曲となった旗を振り回す「Aqours Pirates Desire」にメットライフドームで産まれた「Daydream warrior」→「スリリング・ワンウェイ」という伝統のコンボが組み合わさり最強の3連楽曲が誕生したのである。

「青空Jumping heart」は衣装をリニューアルし、何度見ても色褪せぬ実家のような安心感を覚えるパフォーマンスにギラギラした衣装が組み合わさりまるで会えない期間に彼女達のチャージしてきたキラメキを全て放出しているような姿があった。

アンコール前のラストの楽曲は名古屋では「MIRAI TICKET」。そして埼玉ではまさかの4th Live以来の披露の「Wonderful stories」。これは全くもって予想の範囲外の楽曲だった。Aqoursのテレビ1期、2期を総括するような存在だったこの楽曲はテレビシリーズ以降からここに至るまでの物語までも包んでくれるようで、別々の方向へクラウチングスタートで走っていく振り付けにはキャストが各々ソロ活動を精力的に行っているのを見るといろんなことを思うのである。
しかしwonderfulを通り越して本当に色々ありすぎて事実は小説よりも奇なりどころの話ではない。

「SUKI for you,Dream for you!」は今回のライブにふさわしい、「最高のステージ盛り上がろう」という歌詞の通り疾走感ある大好きというパワーを伝えてくる爽やかな楽曲だった。オンラインではできない気持ちを分かち合うことが出来た。しかし声を出せないのが本当に悔しい…「Let's Go!」と言えたならば。
しかし花道では降幡さんがコットンキャンディえいえいおー!のダンスをこれ見よがしに見せつけていて感動していいやら笑っていいやら。

いまや3グループ体制になり虹ヶ咲もLiella!も波に乗っているがそんな今だからこそAqoursの存在の偉大さを受け止めたライブだった。Aqoursを追っていた人も今はすっかり虹ヶ咲やLiella!1色という人もいるのだろう。だがそんな人達にこそ見て欲しいライブだった。かつて「帰る場所はココだからね」と歌った彼女達がまだまだいてくれるありがたさ。まさか2度目の東京ドームに立つ日が来るとは。会場は3月とはいえ冷気が流れ込みしんどかったのだが、だが彼女たちへの「好き」という気持ちが燃え上がったライブであった

東京ドーム公演では浦の星交響楽団が1位になった楽曲を必ず生演奏でパフォーマンスするとの公約で下記10曲にが首位に躍り出ているが、キセキヒカルは投票しなくてもやりそうではある。
個人的にはこの中では「DREAMY COLOR」か「勇気はどこに?君の胸に!」というとこだが「smile smile ship start!」も捨てがたいとこである。


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