オンライン国際交流イベント参加の顛末書

1 はじめに
 先日、学会の国際交流イベントに参加した。韓国、中国、台湾、日本の研究者がそれぞれ3分間で自己紹介・研究紹介をするイベントである。休日、オンライン、午後の開催ということで自宅から参加した。英語が苦手なこと、特に英語でのコミュニケーションは輪をかけて無理……ということもあり、ただ練習する機会もなく、藁にもすがる思いで参加した。いくつか反省も含めて振り返りたい。

2 報告準備
 3分での報告ということで、スライドは2枚(表紙含めたら3枚)を用意した。とはいえ、諸々の仕事があり、スライドを用意できたのは前日・前々日。論文の修正とも重なっており、たかだか数百Wordの原稿を用意するのも苦労した。例によって事前準備がよろしくない。

 用意した原稿については、読み上げの練習をしようと、「NaturalReader」 https://www.naturalreaders.com/ を利用した。率直に、これを録音して当日流したりした方が聞き取りやすいのでは……と思った。

 また、「音読さん」 https://ondoku3.com/ja/ というサービスも利用した。1回(1日?)に使えるWord数に制限はあるものの、このサービスの良いところは、読み上げ音声をダウンロードできる点にあるかと思う。

 どちらも速度は遅め、自分で読めそうな速度に調整した。ふだん口の筋肉を使っていない?からか攣りそうになった。過去の英語報告も突っ込んで練習しなおそうかな……。

3 当日
 終了時間が迫るなかでの報告順だったこともあって、焦ってしまった。自然な声量の塩梅も実はわからず、例によってだいぶ聞きにくいものだったのだろうと思う。「あ、こりゃダメだ……」と動画オフにして席外した人が見えたような(被害妄想)。

 報告のなかには「自分の住んでいるところはこういうところで」「大学はこういう歴史を持っていて」と紹介するものもそこそこあり、こういう情報は確かに必要だと思った。自分の報告には入れていなかったので反省。

 幸か不幸かはわからないが、全体のプログラムとして報告に対する質疑応答は設けられなかった。しかし、報告後の雑談タイムのなかで「あなたはこの点についてどう思ういますか」という内容のことを司会からふられ、かなりしどろもどろになりながら応答した。応答というよりは本当に単語の羅列だったような気がする(うろ覚えを整序すると、The number of residents is decreasing. Residents can't pay the costs. Also they are not interested in this matter. They are interested in ○○...を2、3発殴ったようなレベル)。

 司会が内容を汲み取って敷衍、整理してくれたことは本当にありがたい(Rural community is shrinking...など)。「あなたの言いたいことはこういうことですか」と補足してくれる存在に甘えていいのだろうかという気持ちはあるが、それでもこういう場に不慣れな時には本当に心強い。日英通訳ではなく、つたない表現でもそこから話を広げてくれるインタープリターの存在の方がありがたいと思った。交流イベントでもしそのような存在がいることを仮定して動くならば、実は流暢に話すことを優先して練習するのではなく、内容を手短に、シンプルに、クリティカルに伝えられたら……とも思った。

4 報告後
 一応、会はネットワーキングや共同研究を持ちかける場であったように思うが、今のところこちらからメールすることもなく、メールをもらうこともない。こちらから「あなたの報告おもしろかったです。ところでコメントが5000個と質問が10000個あるのですが……」というメールを送った方が良いのだろうが、これもまたハードルが高い(しかも、共同研究しましょう、こういう点が貢献できます、みたいな商談よりはどちらかといえば「僕ってどうしたらいいですか?僕ってどうしたら…」という吐露をしたいというのが実感に近い)。

 英語報告で失敗することに悪い意味で馴れてしまうのはよくないが、それでも月1でも良いので失敗したり玉砕したりできる場所がほしいと思った。その場を誰が管理するのか、手助けしてもらうことを前提で平然としているのはどうなのか、とかこのあたりも塩梅があまりわかっていないが。あるいは「なんか皆勤賞だけどあまりしゃべらない枠」になるか……。

 学会大会本番は来年秋に日本で開催。なんとか参加できるようにしたい……。

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