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皐月賞-総合力を買いたい

うまたろうです。これから日曜競馬の考察を書いていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

明日4月17日は皐月賞である。個人的には、このレースの成績は勝ったり負けたり、であり、クラシック初戦ながら難解なレースだと思っている。取った年は2015年のドゥラメンテ、2017年のアルアイン、2019年のサートゥルナーリアが勝ったレースである。それ以外は結構やられてる。

単複と馬連2-5


馬連7-11 ◎はペルシアンナイト


ところで、皐月賞の馬券検討にあたっては、考える要素がかなり多く、これが難解さの原因だろう。クラシック第1戦であり、各路線で勝ち上がり、強い馬同士が初めて対決する舞台であるため、相対的な比較が難しい。現在であればホープフルS、朝日杯FSと2歳G1が2戦あることや、トライアルだけでなく、有力馬を輩出する共同通信杯やきさらぎ賞、京成杯の各路線からも勝ち上がってくる馬もいる。従って、何が現時点で最も強いか、ということについて答え合わせを行う、というイメージである。桜花賞は同じコースでかつ有力馬が集結する阪神JFが大きな物差しとなるので、そこが違ってくる。

さらに、中山2,000mというコース設定も難解さの一因であろう。とにかくトリッキーである。小回りコース、直線が短い、2度の坂越え、開幕最終週の馬場という要素がある。雨が残る年もあり、トラックバイアスの把握も必要となる。よく、皐月賞は「速い馬が勝つ」と言われることがあるが、実際はスピードだけでなく、2度の坂越えや荒れた馬場などスタミナやパワーが求められ、さらには小回りであるがゆえのコース適正も必要で、総合力が問われるレースなのだと思う。総合力が問われるのは、皐月賞・菊花賞という2冠の組み合わせも案外出ていることからも裏付けられている。ゴールドシップやエアシャカール、最近でいえばこのレースは2着ながらものちに菊花賞を勝っているタイトルホルダーもこうした傾向がある。

今年はどうか。

  • 相手比較が難しい

今年は例年以上に有力馬の路線がバラけており、力の比較が難しい。重賞2勝の馬がいない。イクイノックスとキラーアビリティはぶっつけ。イクイノックスはそれも東スポ杯からの直行である。間隔を空けて本番に向かうのは近年の傾向ではあるものの、東スポ杯からの直行は初めてのケースだろう。この点は馬券検討のポイントである。調教内容、当日の馬体重も気にかかる。

トライアル組からはどうか。今年のトライアルについては、弥生賞、スプリングS共に勝ち馬はスローからの逃げ切りということもあり、フルゲート、例年前半58秒から1分ジャストくらいで流れ、決してスローとはならない本番ではどうなのか、という疑問は残る。

  • 展開と馬場の見方

ペースの鍵を握るのは若葉Sを勝ったデシエルトであるが、やはり今回も逃げる形になりそう。スピードがあり、ややきついテンションの馬ではあるので、前走のように飛ばしていく形になるだろう。当然、全体のペースを左右する存在なので、パドックのテンションは注目だろう。ビーアストニッシドも逃げていくが、デシエルトを行かせたとしてマークする形となるのか、自分のペースで走らせるのか、ここが展開の分かれ目となりそう。やり合うような形なら速くなるし、という形だろう。好位でアスクビクターモア、それに続いてキラーアビリティという流れ。ドウデュースは中段追走、大外に入ったイクイノックスは後方だろう。最内に入ったダノンベルーガも仕掛けどころで位置を取りに行かないといけないので、道中は後方となるのだろう。従って、平均ペースくらいにはなり、ある程度の地力が試される形にはなるのだと想定している。

馬場については、明日乾いて良馬場となるのだが、水分を残すか乾ききるかによっても時計がかなり違ってくるだけに、ここは悩みどころ。今日の9Rの山藤賞では稍重で2.00.3と好時計が出ており、前週の1,200m戦でも1分6秒台が出ているように中山Bコースは高速馬場の傾向がある。馬場が乾き切れば外も伸びる可能性もあるが、外が乾き切らないと完全にイン有利となり外は追いつかない。この辺りは明日の4Rと9Rで見極めが必要になるだろう。枠については、極端なところはあまり良くなく、特にダノンベルーガにとっては難しい枠。この枠は、小回りの中山では、勝負所でなかなか抜け出すのが難しく、そのままインで突いていくと前が空かない可能性もある。一方、一昨年のコントレイルのように一旦後方まで下げて3コーナーからロングスパートを掛ける形も考えられるが、かなり長い距離でスパートすることになるので、坂越えの時お釣りがあるか、ということにもなる。従って、1番枠は基本割引と考えている。大外枠のイクイノックスは外からまくっていく形になるので、そこまで大外枠は気にしなくても良いのかもしれない。枠順から考えればドウデュースはかなりいいところで競馬が出来そう。

  • 有力馬の評価

ダノンベルーガは新馬戦、府中2,000mで上がり33.1の脚を繰り出し、並々ならぬ才能を印象付けた。次の共同通信杯は、中段で折り合いをつけながら外に回し、ジオグリフを相手にせずという形だったので、能力は確かめられた。今回は内枠の克服が鍵。また、スタミナとパワーが求められるが、前走稍重の競馬でも力の違いを見せつける形となっただけに、中山に対応できない、ということはないだろう。問題は追い出しのタイミングということもあり、川田がどのようなレース運びをするかが鍵となる。

キラーアビリティは、ホープフルSの勝ち馬で、ここから直行というのが最近の王道パターンとなっている。ホープフルSではレースセンスの良さを活かし勝ち切った点は評価だろう。但し、萩Sでダノンスコーピオンに交わされてしまったように、追い比べとなった時にどうか、という点で不安が残る。確かに、ダノンスコーピオンは今日のアーリントンCでも強烈な差し切りという競馬を見せたが、それよりも強敵が揃うのが皐月賞である。そう考えれば、メンバーレベルに疑問符がつくホープフルSを含め、やや楽に勝ちすぎてきた感が否めない。

ドウデュースは朝日杯2歳Sを勝負強さを発揮、セリフォスを確実に競り落としてゴールしているところを見ると、まだ奥が深そうな印象を抱かせた。前走は4コーナーでごちゃつく形となり、追い出しが遅れたことが響いた。スローであったため、追い出しの遅れは致命的であったと考えればよく勝ち馬にあれだけ迫れた、という感じだろうし、中山2,000mでも十分対応できる点が確認されているので、総合力では優位だろうと考えている。調整も友道先生抜かりなし、という印象で、いつものポリトラックでの最終追いだった。

イクイノックスは東スポ杯からの直行であり、異例の間隔。追い切りは十分で仕上げには抜かりはなく、東スポ杯の圧勝劇をみるにつれ、能力を発揮すればここをあっさり勝ち切っても不思議ではない。但し、3歳でレースを覚えていかなければならない時に間隔が空いてしまったのはやはり気がかり。ダービーでは最有力とはみてはいるものの、器用さとレースセンスが求められる中山では取りこぼしがあっても不思議ではない。

上位4頭の個人的な評価はこのようなところで、◉はドウデュース。他は一角崩しと考えており、当然ここでは伏兵のチョイスも必要。候補となる条件としては、中山巧者であること、折り合いに問題がなく、センスがいいこと、となるが、ここではアスクビクターモア、オニャンコポン、ラーグルフあたりも抑えたい。特に、オニャンコポンは、熱発の影響で大敗したホープフルSは度外視。葉牡丹賞では先行抜け出しから後方からの馬を押し切り、さらに京成杯では他の馬がいきたがっている中、折り合いバッチリで後方待機から差し切りと、レースセンスがよく、脚質自在で競馬上手な印象がある。京成杯は本番に結びづらいイメージがあるが、今年のメンバーレベルはそこまで低くはない。ラーグルフは前走4コーナーのごちゃつきが影響して競馬をさせてもらえなかったという感じであり、中山実績があるだけに巻き返しに期待。

  • 結論

◉ドウデュース
○オニャンコポン
▲イクイノックス
⭐︎ダノンベルーガ
△アスクビクターモア
△キラーアビリティ
△ジオグリフ
△ラーグルフ

結論は土曜の夜の段階であり、馬体重、パドック、当日の馬場傾向、タイム推計など、まだまだ変わりうるファクターが存在するため、当日馬券を買うまで変わりうることは十分あるし、それを前提に楽しんでいただければ、と思う。





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