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5月14日の記録 激ヤバ

今日、書店で、とんでもないものを見つけてしまった。

お笑いコンビ、ランジャタイ  伊藤さんの初エッセイである。
noteを書き始めて初めて太字にした。そのくらい良かったので強調したい。
(昨日ブクログにもレビューを書きましたが、すっごく衝撃を受けたので、noteにも加筆修正のうえ載っけときます☆)

 ランジャタイが著書を出すと聞いた時、真っ先に「ボケ担当の国崎さんの方だろうな~、あの人、文章うまいしなぁ」って思ったけど、まさか伊藤さんの方だったとは。
(※注 あとから調べたのですが、著書を出されたのは国崎さんのほうが早かったっぽいです。未読ですが。)

でも、最初っから最後までとんでもなかった。

 表題作「激ヤバ」と「僕の名前は伊藤幸司です」では涙が止まらなかった。感情のアクセルとブレーキを同時に踏まれて自分がおかしくなったのかと錯覚した。「真夏の芝浜」では登場人物全員の粋な計らいにぐっときた。「無敵な自転車で坂道をぶっ飛ばす永遠に」と「さよならM-1グランプリ」を読んだあとは、この人にずっと幸せでいてほしいと思った。「M-1グランプリ2021アナザーストリー」では、国崎さんと伊藤さんが出会ってくれて、ランジャタイを結成してくれて本当に良かったと思った。(てかこのコンビ相思相愛だよね…とエッセイを読んでいて思うのだけれど。)

 つらつらと書いているけど、私はランジャタイの熱心なファンではない。
奇天烈な芸風の漫才コンビの人、という認識くらいで。М1は毎年見てるから、お二人の名前と顔は知ってるよ、くらいで。今日、たまたま外出先で時間が空いて、その時間潰しのお供にと思って、気になっていたこのエッセイを、書店で手にとっただけで。
こんなに魅力的な文章を書く人だとは思わなかった!
あ~~やられた、なんかめっちゃ清々しい。そして悔しい。
わたしの理想とする、目標とする、感情のエッセンスの配合だった。
自意識と、不幸と、笑いのバランスがほんとに絶妙で、気取ってなくて、もう本当に最初っから最後まで激ヤバだった。
お笑いという舞台上で、長年言葉と取っ組み合いをしてきた人でしか書けない、生きている言葉のエッセイ集だと思う。わたしにはぐぐぐぐっと刺さった。好きな箇所が多くって、付箋をつけまくってしまった。何回だって読みたい、何回だって読みたいよ、これは。

 最近のお笑い界のエッセイストツートップといえば、ピース又吉さんとオードリーの若林さんだと思っているのですが(あくまで個人の感想です)、ランジャタイ伊藤さんにも注目だな…こっから追いかけ続けなきゃな…と心に決めた次第です。


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