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人生に大切な物の1割くらいは「シャークネード」に教わった。

偶には長文を垂れ流させてください。今回は一昨年、惜しまれながらも完結したB級映画の大傑作シリーズ「シャークネード」についてだ。因みに全部で6作品ある。U-NEXTで全作品見れるから今すぐ観よう。1から順番に観るのがオススメだ。

最高傑作と言われる2の予告編だ。チェーンソー=対サメ兵器というのを定着させた偉大な映画であるぞ。控えおろう。

この映画は愛好家も多く沢山の著名人がレビューなりなんなりをしている。俺もご多分に漏れず有名な映画レビュアーの記事を読んで知り、ハマった口だ。そんな偉大なるシャークネードを今更俺がどうこう言うのもアレかもしれないが、大好きな映画なのだ。どうこう言いたい。

発想の完全勝利

そもそもサメが竜巻にのって空から襲いかかってくるってのがもうすごい。それだけで最高に面白い。サメが猛威を振るうのが海だけではなくなって久しいが、空から、それもただサメが空を飛ぶだけでなく、竜巻に乗ってくるのだ。「呼吸とかどうすんの?」なんて疑問も吹き飛ぶ。

それにもう一つ面白いなと思ったのが、大量のサメが襲いかかってくるという描写だ。基本サメ映画は1匹か、多くても3~5匹のサメから逃げたり戦ったりするのが主流だ。シャークネードはそれこそ数え切れないほどのサメが竜巻に乗って襲いかかってくる。ゾンビ映画みたいなノリのサメ映画というのはけっこう珍しいのではないだろうか。襲いかかってくるサメの種類も豊富なのでサメオタクにもオススメだ。

そしてそのサメに食べられまくる人間、大量のサメを銃やチェーンソーで細切れにしていく主人公サイド。爽快感はハンパじゃない。最後にはだいたいサメだけを相手してても埒が明かないので、竜巻を消すという戦法に出る。ダイナマイトで竜巻を消そうとするのは「いや消せるわけねーだろ」とか突っ込みたくもなるがまあ、気にしないで。

そんな基本的な骨組みの時点でかなり奇抜でなおかつ面白いが、それだけじゃないのがこの映画だ。宇宙でライトチェーンソーを振り回してサメと戦ったり、チェーンソーロボに乗り込んでサメと戦ったり、主人公の嫁さんがアイアンマンみたいになったり挙句の果てにはタイムスリップしてあらゆる時代のシャークネードと戦ったり・・・と、かなりバラエティに富んでいる。全6作、どれも基本的なところはいっしょだがどれここれもすげえぶっ飛んだものをぶつけてくれるので飽きさせない。次のシャークネードではどんなものを用意してくれているのだろというワクワク感もたまらない。一作だいたい90分弱くらいなのも見やすいポイントのひとつだ。

娯楽作品のあるべき姿のひとつといっても過言ではない。あらゆる要素を詰め込めるだけ詰め込んでも、基本方針がしっかりしてれば物語は破綻しないのだ。

センタ・パラタス(常に備えあり)

主人公達もサメに負けず劣らずぶっ飛んでいる。モブ達はなすすべもなく食べられているが主人公の家族というだけでこの映画は強烈なバフがかかる。拳銃で3匹のサメをまたたく間に撃ち殺したりチェーンソー抱えてサメに突っ込んでも平気だったり、なんだったら食べられても何故か胃袋から五体満足で救出されたりする。いや噛みつけよサメ。なに丸呑みにしてんねん。

主人公がひたすら無敵なのは座右の銘がセンタ・パラタス(常に備えあり)なのでいつも過剰なまでに災害とかに備えているからという説明・・・になっているんだかなってないんだかな設定がある。そのせいで奥さんに一度逃げられたんちゃいます?

隕石の落下とかゾンビパンデミックにも対応可能な備えがあるらしい。その一環として特殊部隊顔負けな身体能力も身につけていたのだろう。ならシャークネードにも対処できるな。できるだろ。いいね?

やはり「備えあれば憂いなし」なのだ。地震、台風、そして今はウイルスによるパンデミック。備えというのはとても大切なのだ。・・・行き過ぎは良くないけど。

家族愛の物語

そして主人公はとても家族想いだ。家族をシャークネードから守るためにアメリカ中、いや世界中を駆け回る。そしてセンタ・パラタスを叩き込んで家族を屈強な対シャークネード兵器に仕立て上げて世界をシャークネードから守るのだ。

家族を愛するのであれば与えるだけの一方通行だけではなく持ちつ持たれつの関係を築き上げるのが大切なのかもしれない。・・・なにか間違っている気もしなくはないがこれでいいのだ。

B級映画の大傑作

こんな感じでこの映画はB級娯楽映画として最高クラスの面白さがある。最近人気を集めているサメ映画。その入門にぴったりではないだろうか。

1はすげえ低予算っぽい雰囲気でインパクトは後作と比べるとかなり控えめで序盤はシャークネードから逃げ惑う普通(?)のパニック映画みたいな雰囲気が出ている。覚悟を決めてシャークネードと一戦交えはじめるのも終盤に差し掛かってからだ。でもシャークネードというぶっとんだ題材の魅力は出ている。

2から加速度的に面白くなってくる。予算が増えたのかサメとチェーンソーで戦うシーンが増え、カメオ出演も増えてくる。パニック映画みたいなノリは完全に忘れ去られ、主人公一家vsシャークネードのバトル物みたいな感じになってくる。少年ジャンプで連載していても違和感ない。・・・すいません。ウソです。

そして怒られるんじゃないか心配になるパロディも増えてくる。4作目の「シャークネード フォース」なんてポスターがもろスターウォーズだ。ホントに大丈夫なのかな・・・?

娯楽作品のなんたるかとパロディの面白さ、家族愛とあらゆる事態に備える大切さを教えてくれたシャークネード。サメが竜巻に乗ってそれを教えてくれる素晴らしい映画、シャークネード。興味があったらぜひとも観てほしい。

メインテーマもすごくいいよ。オススメ。




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