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【旅めも#02】Singapore②ときめき「プラナカン博物館」

シンガポールでひとり時間があったので、プラナカン博物館に行ってみました。

私の「やかためぐり」

いきなり話は逸れますが、コロナ禍後半にマイブームで“館”巡りをしていた私。

「◯◯館と名前がつくもの、
何でもいいので月に2箇所ずつを目標に訪れてみよう」

というマイルール付きのおでかけです。映画館、旅館、美術館、博物館、水族館、科学館、図書館、体育館…探すと意外にたくさんの“館”があるのです。
これはコロナ禍で、ひとり時間を過ごすのに何か楽しいことはないかと考えていた時に、思いついた遊びでした。

東京って本当にたくさん遊ぶ場所があって、中でも展示系の館は特に、設営側の想いなんかも感じられるので好きです。そこに建てられた背景、集う人たちはどんな人なのかも見てみると面白いです。
最近は行けていませんが、また近いうちにこの遊びを再開しようかと思います。

関東近郊でおすすめの「館」があれば教えてください。


…と、そんなことを思い出しながら、ホテルで次のお散歩ルートを決めようとGoogleマップを眺めていたところ、見つけたのがプラナカン博物館でした。

場所はBras BasahとBugisの間くらい。ホテルから徒歩で行けました。
こちらの博物館では、シンガポールのルーツ、歴史、文化について、様々な展示物を楽しみながら学ぶことができます。

特に当時の生活に使っていた家具や衣服、アクセサリーの展示はとても華やかで美しく、心ときめくものでした。

Peranakan Museum

外観はこんな感じ。
約4年間改修工事をしていたようで、2023年2月にリニューアルオープンしたばかりとのことでした。
ネオクラシカル様式で立派な外観はパステルグリーンで彩られ、美しくもどっしりとしていて凛々しい。

Peranakan Museum |ときめき① 外観

プラナカンとは

プラナカン(Peranakan)とはマレー語で「地元生まれの子」という意味を持つ言葉で、一般的には東南アジアに移住した中国人と、現地マレー人との間に生まれた子孫のことを指します。

15世紀後半、中国からマレーシアやシンガポールにやってきた貿易商人の一部は、マレー女性との間に家庭を持ち定住しました。その後、彼らの子孫は中国、マレー、そしてヨーロッパの文化を融合させた独自の「プラナカン文化」を築き上げました。

出典:https://singalife.com/category/64039/

シンガポール滞在中に知ったプラナカンという言葉。
西洋と東アジアの文化の十字路であるシンガポールには、このような背景があったのだと知りました。


こちらの写真はティオンバルにあるお店の壁に貼られたタイル。なにこれ素敵!と思い調べ、プラナカンタイルというものだと知りました。
博物館にはプラナカンタイルの展示は無かったですが、私がプラナカンを知るきっかけとなった風景だったので、載せておきます。

街で見かけたプラナカンタイル

さて、博物館の中に入ります。受付では日本語を話せるスタッフが対応してくれました。館内写真撮影もOKとのこと。3階建てで各フロア毎にテーマが異なる構成になっていました。

1階ギャラリー:“Origin”
2階ギャラリー:“Home”
3階ギャラリー:“Style”

こじんまりとした博物館ですが、800もの展示品があり、見応えたっぷりでした。

1階ギャラリー:“Origin”

シンガポールのルーツを学べました。
人物の写真がたくさん展示されており、中国・欧州・インド…近隣国からの人の流れとともに、独自の文化ができていったのだなと思いました。


2階ギャラリー:“Home”

家具や炊事道具といった、お家で使用するものが展示されていました。
華やかな色使いで装飾されたものが多かったです。

ときめき② 鮮やかな色合いのアンティーク食器たち
炊事道具

3階ギャラリー:“Style”

食器や服、宝飾品といった小物が展示されていました。
ビーズや刺繍は、とても細やかなデザインで目を見張るものがあります。また、色味はパステルカラーがあしらわれたものも多くkawaiiで溢れており、このフロアが一番興味深かったです。

ときめき③ つま先までオシャレさん。kawaii !
ときめき④ 大きな絨毯も細やかなデザインで彩られていました


そして当時の人たちはどれだけ手先が器用なんだとも思いました。生活の中で使っていた物もあると思いますが、まるで芸術作品のような物も多かったです。
ぜひ現物を見ていただきたいです。

関連して、こんな記事を読んでみました。

これらのビーズ細工はプラナカン家庭の子女の花嫁修行の一つとされていたようです。輿入れが決まった女性はビーズ細工を作り、婚家へと持っていったのですって。

しかし現在では純粋なプラナカン人口は限られていて、嫁入り道具も自作する必要はもはや無いようです。そして残念ながら、後継者不足でプラナカンビーズ刺繍職人も減っていると。
伝統を未来へ繋げるためには、トレンドに合わせて変化させていくことも必要なんだなあと思いました。

壮大なソーイングセット
こうやって作っていくのね


結婚式にまつわる物も多く展示されていました。

結婚式の衣装
Wedding Bed


ショップ

お土産屋さんではあるのですがジュエリーが多く、その他の雑貨も気合を入れないと買えないお値段だったのでくるりと一周回って、帰りました。



コンパクトな博物館なので、じっくり見ても所要時間は小一時間程度です。
気軽に行けて、私は平日の夕方に行ったので空いていて穴場だなあと思いました。
ご興味ある方はぜひ、訪れてみてください。

今回私は時間がなくて行けなかったのですが、シンガポールのカトン地区ではプラナカン文化を存分に感じることができるようです。
いつかまたリベンジしたいと思います。


以上、プラナカン博物館の備忘メモでした。
ここでは挙げきれないほどのときめきがありました。

次回はマレーシアのジョホールバルへの小旅行について書こうと思います。

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