Usual Compromises
エネルギー価格高騰のあおりでセントラル・ヒーティングの点火が遅れ、家族全員が一巡り風邪を引きおわった先週末、ようやく稼働が始まった。
ロンドンの集合住宅によくあるセントラル・ヒーティングは、建物全体を効率よく暖くするための仕組みで、その温水の循環システムは建物全体で共有している。各フラットにはその全体のシステムにつながった金属パネル(表題写真のようなもの。白く塗られていて見た感じは新しい)がいくつかあって、その中を通る温水により、部屋全体がじんわりと温かくなる。空気が乾燥しないし、洗濯物を乾かすのにも役立つし、なにより一度つけたらずーっとポカポカするので大変ありがたい。
今借りているフラットには、リビングに2個、それぞれのベッドルームに2個、キッチンに1個、合計5つのパネルがある。待ちわびた開通の日、パネルに「チョロチョロ〜」と水が通る音がしてほんのりと温まってきたときは、ちょっとテンション上がった。
パネルの中が水で満たされるとその音は止まるのだが、やがて、気がついてしまった。リビングにある二つのパネルのうちの片方から「ポタ…ポタ…」という不穏な音がすることに。
よく見たら、温度調節のレバーのところから水漏れして、床に滴っていた。
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