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課金圧より課時圧に気を付けろ

何でも上達したければ、まずは毎日百本ノック。そのうちコツを掴んで打率が上がってきて、最初歯が立たなかったものが楽々こなせるようになって、見える世界が広くなって、できることも増える。

ヨーヨーに付き合ってPokemon GOしていて、ああこれは量をやった先に質も上がるという現実世界のコツコツを感じさせる仕掛けだなあと思う一方で、なんちゅうタイムイーター、この毎日の積み上げを別のことにしたら・・・と感心していたその矢先。

Pokemon GOが「課金圧が強すぎる」と批判されて仕様を変えたという記事が出ていて。

私自身は無料の範囲でしかやらないありがたくないユーザーながら、無料でここまでさせてくれるなんてすごいなって思っていたので、

課金圧って。いやならやらなきゃいいだけなのでは。所詮娯楽だよ?娯楽を提供する事業会社が儲かる仕組みを考えたらおこられるのか?

と、最初はびっくりした。誰かが作った架空のモンスターを自分の図鑑に登録するためにお金がかかるって怒るほどゲームに依存してる人は・・・実在するんだよな、多分。

スマホ依存症がかつてのパチスロ依存症にとって変わるこの時代、Pokemon GOほどよくできたゲームは、ソーシャル・グッドのためには、課金強化した方がいいのでは?とも思ったんだけど、よく考えたら、パチにハマる人ってお金も時間も惜しみなく注ぎ込むんだから、どうしようもない。

どうしようもないんだけど、人間はそもそも非生産的なものに依存しやすい。わたしも、油断するとダラダラ本を読んだりドラマを見たり、好きなことに沈溺してしまう。

そう流されない一番の対策は、自分の中で「ここから先は絶対やらない」というルール決めることだと思っている。その区切りは時間(15分しかしない)とか、お金(課金はしない)とか、数値管理できるものにするといい。

数字は嘘つかない。多分、東大生なんぞはこのタイムマネジメント(Todoの場合は反対に「ここまでは絶対やる」なわけだが)をうまく使っている人が多いと思う。

しかし、最近は実にたくさんのコンテンツが、玉石混交のコンテンツが、ネット環境さえあればかんたんに手に入るのだ。個人に処理できないほどの情報過多は今に始まったことではないけれど、ここ数年で、デジタルでのそれが格段に奥深く、質の良いものにも無料でアクセスできるようになってきてるのは間違いない。私に言わせれば、課時圧がすさまじい。

厳密にはそれらはちっとも無料ではなくて、パソコンや携帯の端末費、ネットの固定費、パケット通信費。そしていろんな月会費年会費。インターネットは対価を支払って乗っかるインフラなわけだが、ひとたびそのプラットフォームにのっかると、時間がどんどん吸い取られる。お金を追加で使わなくても。

最近、自分が劣化して、いよいよタイマーに頼らないと生きていけないやと思いかけていたのだが、もしかしたらこれは私のせいではなく世界がこう、変わってきてるためもあるのかもしれないな。

いろんな情熱を持ったタイムイーターが、インプレッション、コンバージョン、ステイタイムを奪い合うためにビックデータに基づくバトルを繰り広げているのである。まあその全部が悪いとは言わないが、時間価値が昔とは全然違う。

そこでは、自制のルールとして、時間(15分しかしない)は「こうかばつぐん」だけど、お金(課金はしない)は機能しないのだ。

やっぱり、これからはお金かかる!より、時間食われる!に注意して生きたほうが良いよ、みんな。液晶に向かってる時間が長すぎると、少しづつ健康削られていくんだからね。

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