見出し画像

パッシブ・アグレッシブ

先日、近所の公園であーちゃんを遊ばせながらベンチに座ってボケーっとしていたら、目の前の女性が、滑り台を使いたがっている2歳くらいの自分の娘に「だめよ、ほかの子がビショビショにしちゃったから」と言っているのが耳に入ってきました。

それが、我が子にやさしく言い聞かせているというよりも、ほかの誰かに聞かせるためのイライラとしたトーンで、しかも何回も繰り返すので、3回目くらいで、私は思わず顔を上げました。

どうやら、近くの手を洗うための水道で水鉄砲に水を詰めた3歳くらいの男の子が、いろんなところにチューチュー発射して遊んでいるんですね。

そのおじいちゃんと思しき保護者は、その水道のところで、5歳くらいの兄の面倒にかかりっきり。背後からストレスをぶつけられても(多分)聞こえていないのです。

なのに彼女、6回は言ったね。

「どこかの子が濡らしちゃったのよ」って。

どこかの子って、犯人は目の前をちょろちょろしてる。保護者もすぐそこ。あなた、その背中をチラチラにらみながら、いかにも聞いてほしい声で恨み言を繰り返してるの、傍から見て感じ悪いんですけど。

私だったら、おじいちゃんの肩をたたいて「すみません、子供が遊具をみずびたしにするのとめてくれませんか。で、私はタオル持ってないんですけど、何か拭くものないですか?」って聞くけど。

なぜこの人は直接言わないんだと思って見ていたら、またその男の子がやってきて、チューっと、こんどは支柱に水をかけた。

それでも彼女が何も言わないんで、私は思わず立ち上がって、その男の子に「ちっちゃい子が遊べなくなっちゃうから、みんなの遊具に水鉄砲しちゃだめだよ。誰もいない花壇にかけてよ。」って言いました。

したら、その子は黙って逃げて行って、女性のほうはというと「あ、」ってかんじで私に会釈して、その瞬間は感謝されたぜと思って一件落着な気分だったんですが、

彼女がそのあとすぐに娘を連れていそいそと公園から出て行ってしまったので、その時になって、あれ、もしかしてわたしが、あの躾の悪い子の保護者だと勘違いされた?と気が付いた。(あーちゃんは視界の遠くで夢中になって別の遊具で遊んでいたので)まあ・・・別にいいけど。

そういう態度、パッシブ・アグレッシブといいます。

日本語だと「受動的攻撃性」。怒りや不平不満を相手にぶつけず、消極的かつ否定的な態度・行動を取ること。

私はこの態度をとるタイプの人が非常に苦手です。相手が気が付かなくて問題解決に至らないから本人もストレスたまるというその構造。そこまで溜め込む前にはっきり伝えればいいのにって思う。

でも、最近そういう、イライラしてるくせにちゃんと相手に伝えない人(特に幼児連れの中年女性)を良く見かける気がします。

ストレスたまってんだろうなとは思うけど、それをさらに自分で練り固めるようなやりかた、結構本気で意味が分からないので、今度見かけたら介入するのではなく「伝わってませんよ、はっきり言ったら?」って本人にフィードバックしてみようかな。

「うわ、このひと怖。」って思われるのがオチかな・・・


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?