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羨望




小さい頃、家を追い出されて泣く俺を近所の人は哀れな目で見てきた。そこから20年、日本と韓国を行き来していると周囲から羨む目で見られるようになった。外国に行けば差別の目で見られるかもしれないけど、小さい頃の我慢を考えれば気にならない。過酷だった環境は、裏を返すと有難いペインだと思えるようになった。ファーストクラスにスウィートルーム。今日も現実と夢を同時に見る。





目指すゴールはまだ先。なんならスタートラインにすら立てていないかもしれない。本当は作り笑いもできないほど不安な毎日。焦ってもがいて迷子になって空回りする。けど逆に、この時代に不安を感じない人がいるのかどうか。

たった一回の人生なのに、「ああすれば良かった」って後悔する人の思考がわからない。死んだら明日が来ないんだから、やりたいことはすぐにやるしかない。誰も代わりになってくれない。他人の助言を聞いて失敗したとしても、その他人はどうせ知らん顔してくる。つまり助けてくれない人の意見に価値なんかない。コロナ禍で確信した、正しい道なんて存在しない。いちいち誰かに心配されなくても、あの日の失敗は忘れてないから大丈夫。

頭と時間と金を振り絞って頑張っても、ドラマの主役のようには上手くいかない。まずは小さなバッグで韓国に行けるように仕組みを作る。もしも小さな夢を追っていたらここまで来れてない。普段から手荷物が少ない理由は、大切な人の人生を背負う為。静かに暮らすには今はまだ健康で若すぎる。今日も忙しく動いて悩みを増やす。自分が夢を捨てなければ、夢も自分を見捨てるわけがない。





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