2022年11月に思ったこと

●東部戦線
本日のニュース記事によると、ウクライナのゼレンスキー大統領は8日のビデオメッセージにてロシアに対してウクライナの領土は1cmたりとて渡すつもりはないと発言していた。一方で、同じく本日のロシア側のニュースによると、ドネツク州でロシア軍に従軍しているロシア人記者は、東部地区におけるロシア軍の進軍ペースは「1日あたり3cm」と報道していたとのこと。
ゼレンスキー大統領のメッセージは強い意思の表れであり、国民を鼓舞するものと受け取れることができるが、ロシア側の報道は事実かどうかも怪しい上に、1日あたり3cmって本当に計測できる者なのだろうかと思ってしまう。
全く関係ないが、この記事を読んで、伊豆半島の1年間の移動距離が4cmとの話を思い出した。

●ウクライナに置いてきた家財道具
本日、ドニプロ市のスタッフ(物流担当)から連絡があり、近々同スタッフの友人(軍関係者)がワルシャワを訪問するとのこと。ついては、この機会を利用して、私がウクライナに置いてきた荷物(家電製品など)を託送させましょうかとの問い合わせであった。
私自身は2022年1月の外務省の退避勧告、会社からの退避命令を受けて、スーツケース2個で飛び出したことから、新品の炊飯器やコーヒーマシーンなどそのまま置いてきてある。既にアパートは引き払っており、こうした家財道具は全てオフィスの倉庫に保管してもらっている。どうしようか暫く逡巡したが、流石に軍関係でワルシャワを訪問する人に炊飯器を持たせるのは忍びないと思いから丁重にお断りした。

●有給休暇の譲渡
先日、スタッフの有給休暇を自身の妻に譲渡する申請書が回ってきた。
今一つ仕組みが分からなかったので人事担当者に確認したところ、ウクライナでは2001年の労働法の改正により、個人が持つ有給休暇の権利を一親等の範囲で譲渡することができるとのこと。
従い、今回、同このスタッフは自身が持つ有給休暇の3日分を奥さんが代わりに利用したいとのことで譲渡申請が回付されたもの。
有給休暇の買い取り(未使用の部分を会社が買い取る)制度はよく聞く話ではあるが、一親等の範囲で譲渡できるルールは初めて聞いた。
便利な仕組みだなと思う一方で、夫婦間の力関係によっては、一方的な事態も起こり得るのではないかと感じた。

ワルシャワの満月の夜

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