見出し画像

エルサルバドルに「奇跡」を起こした男 ブケレ大統領インタビュー

カリブ海の小さな国、エルサルバドルの若きリーダー、ナジブ・ブケレ大統領に、タッカー・カールソン氏がインタビューしていました。

世界で一番殺人が多い国であり、世界最貧国の一つと言われていた国を、アメリカ大陸で、一番安全な国の一つにまで改善させたのが、ナジブ・ブケレ大統領です。

国内のギャングを全員、刑務所に入れてしまいました!

その実行力に、世界中が注目し、もちろん、世界中から取材陣がやってきます。カールソン氏もその一人です。

現在42歳。気力にあふれ、非常に頭が切れる方だとお見受けしました。

そのお顔をどこかで拝見したような気がしたのは、よくあるイエス・キリストのイメージ画に似ているからだと、後で気付きました。

ブケレ大統領の父方の祖父母は、イスラエル・ベツレヘムからエルサルバドルに移住してきた、パレスチナ人キリスト教徒です。

以前ご紹介した、ベツレヘムのルーテル福音教会、マンサー・イサク牧師と同郷で、似たような背景を持っています。

彼は、「ギャングとの抗争の成功方法」を尋ねられ、“オフィシャルな”政治的な方法と、“リアルな”本当の方法の二つあったと答えています。

“オフィシャルな”方法は、7段階のギャング掃討作戦です。現在は、6段階まで終了しています。この作戦が一つ一つ成功を治め、現在、国内の犯罪率が低く抑えられました。

それでは、“リアルな”方法は何だったかというと、それは、「奇跡だ」と言い切りました。

作戦会議の途中も、スタッフ皆で、ひたすらお祈りをしたそうです。

「知恵を与えて下さい。この抗争に勝たせて下さい。犠牲となった一般市民の方のために。」

スタッフそれぞれの宗教が違っても、ただひたすらに、それぞれが神に祈ったと言います。

ブケレ大統領は主と共にあったのですね。

ブケレ大統領は、大統領になる前は、様々な事業を成功させたビジネスマンでした。そのため、物事を成功させるには、状況を見極め、計画、判断し、実行する事が、当たり前なのでしょう。政治しか仕事を知らない方ではありません。〇〇主義や、右や左思想、慣習や慣例などは、一切通じない世界の人間です。

彼は、国を良くするために、まず実現しなければならないのは、「平和だ」と考えました。

国が平和であれば、その後の経済の立て直しや、インフラ整備、教育・医療などの社会福祉は何とかなると考えたそうです。その平和の実現のための、ギャングの掃討作戦でした。

作戦の成功によって、現在エルサルバドルの刑務所には、約10万人以上の犯罪者が収容。これは、エルサルバドルの人口の1.7%に当たるのだそうです。

これほど小さい国に、どうしてギャングが集まったかと言えば、元は、アメリカのカリフォルニアの麻薬密売人が、クリントン政権の時に、アメリカから追い出され、エルサルバドルに定着する事になったようです。

さらに、メキシコの犯罪グループもエルサルバドル入り。

始めは小さいグループでしたが、刑務所にいる10代の若者をリクルート。そして、だんだんと大きな組織になっていき、最終的に、インターナショナルな犯罪グループとして成長したようです。

大統領は、そういった、世界規模のギャングの動きを把握しながら、国内ギャング掃討作戦を進めたようです。

ギャングに対しては、かなり強硬で、厳しい制裁をしており、人権擁護団体から、クレームを受けるほどでした。しかし、彼の信念は変わりません。

ギャングも大きくなると、軍隊を使わないと戦えません。また、軍隊は民間人に犠牲を出さないように、戦いますが、ギャングの方は、誰を殺そうが関係ありません。

そういった難しい状況を耐え抜き、勝ち抜いた大統領の言葉は、重いです。その大統領が、「奇跡」と語ったのですから、本当に奇跡だったのでしょう。

彼は、行き詰まっている西側先進国や、アメリカなどの大国への提案を問われて、次の様に語っています。

「お金があり、リソースがあり、技術があり、イノベーションも生まれ、何でも出来るけれど、リーダーシップがないから、どんなことも立ち行かなくなる。無駄な事業にお金をつぎ込み、ストップする事さえ出来ない。リーダーシップが必要だと思う。」

最後に、インタビューで語られた、印象的な彼の言葉を、要約して書き出します。

「フィジカル(物理的)な闘いは、それ以前に、スピリチュアル(霊的な)闘いに勝っていれば、何も怖いことはない。相手が悪魔だと分かれば、神の知恵に従うまでだ。」


【参考】大統領の考えがとてもはっきりしている演説↓


サポートしていただけると嬉しいです:)