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自分の浮世絵の復刻について③ー本命作品と廉価版

自分の作品は大きく二つに大別できます。一つは普段サイトで紹介しているもので、もう一つはコストを下げた廉価版です。廉価版は版木は同じですが、絵具や紙は市販の安いものを使い、より手早く仕上げています。この廉価版に関しては昨冬の北斎春画「蛸と海女」を最後に生産を止めています。今後も作る考えはありません。廉価版は業者・他店向けに、確実に売ることを目的としていて、本命作品より遥かに多くの枚数を市場に出しています。自分の名前が入ったものを、どこかで見かけることもあるかもしれませんが、作品裏面を見たとき下記写真のように黒スタンプの名前だけが入ったものは廉価版で、本命の作品(普段自身のサイトで紹介・販売している、自身の純粋なコンセプトに従って作ったもの)には加えて工房の「朱印」が入っています。この朱印が入ってないものは全て廉価版です。 (ただし、最新作の広重「四季の花尽 萩に蛙」からは直筆サインに変え、印を押すこと自体止めました。)

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(上の写真が廉価版、下が本命作品です。)

作品の表面を見て廉価版がどうかを見分けれる人はいないと思います。もしどこかで廉価版に出会ったとき、これが普段自分がサイトで紹介している、江戸浮世絵の再現・復元を目指して作られた作品かと誤解されないよう、ここに記しておきます。


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