国宝じっくり鑑賞できて収蔵品数もたっぷりなのに、入館料たったの200円!?
福岡市博物館。福岡市地下鉄空港線・福岡空港駅から9駅。西新駅から徒歩10分ほどに位置している。マンションやアパートが立ち並んでおり、スーパーやコンビニエンスストアが充実していた。住みやすそう。
この博物館を訪れた理由は、他でもない。日本刀、正確に言えば【国宝 刀 名物「圧切長谷部」】を鑑賞するためだ。毎年1月に企画展示されるのが恒例らしい、と友人に教えてもらい、その姿を観に行こうということになった。
この「圧切長谷部」、ゲーム・刀剣乱舞ONLINEに登場しているキャラクターの元ネタとなっており、それ目当てでやってくる観光客の方も多いらしい。実際、私がその一人だ。同じく、刀剣乱舞ONLINEが好きな友人と向かったので、二人は確実に刀目当ての観光客である。
ちなみに、同じく刀剣乱舞ONLINEに登場する【大身鎗 名物「日本号」】は常設展示、【国宝 太刀 名物「日光一文字」】は2月ごろに展示されるようだ。
博物館側もそんな事情を把握しているらしく、チケットを買いに行けば「圧切長谷部と日本号は、あちらの展示室です」と案内され、展示室近くのカウンターではキャラクターのぬいぐるみがお出迎えしてくれている。完全にこちらの思考と嗜好を読まれている。
さて、御目当ての二振だが……。
まず、日本号。大きい。「大身槍」とある通り、とんでもなく大きい。そして、刃に彫られた龍が精緻で美しい。柄の部分は螺鈿が施されており、どこをとっても品がある。鞘まで螺鈿。豪勢だ。
圧切長谷部。刃全体に焼き目が入っていて、光の加減によって表情が変わって見える。すごいぞこれ。友人が双眼鏡を貸してくれたので、ズームして刀身を眺めれば、その冴えた美しさをたっぷりと堪能できた。数百年の時を経てもなお輝いている。カッコイイよ。
それだけではないのが、この博物館の驚くべきところ。企画展示室は全部で4つあるし、なんなら常設展示もある。そして、常設展示には、【国宝 金印(印文「漢委奴国王」)】 が展示されている。社会科の教科書や資料集に載ってるアレだ。実物を全方位から眺め回せるだけでなく、レプリカで押印体験ができたり、実際の重さを体感できたりする。すごい。すごいぞ、福岡市博物館。
金印にはじまり、舶来の壺、鎧、昭和を駆け抜けていた自動車など。日本、特に福岡に関する史料が目白押しだ。開館と同時に入館し、そこそこのペースで歩いていたのに、建物を出たのは13:30ごろだった。これだけ文化的刺激を味わえて、今回の入館料は一般200円。とんでもない充実っぷりである。
さらに、ミュージアムショップもある。金印に関するグッズはいわずもがな。さすが黒田官兵衛ゆかりの地と言うべきか、黒田家にまつわる書籍やグッズが多い。そして、刀剣に関するグッズも豊富だ。クリアファイル、原寸大ポスター、羊羹、ボールペン、ハンドタオル……。十分な品揃えである。どこまでも優しい。
いやぁ、充実してたわ。
体験コーナーで、どこぞの民族楽器をチャカポコ叩きながら、満足感に浸るのであった。
参考サイト
福岡市博物館ホームページ 2024年1月26日閲覧
https://museum.city.fukuoka.jp/
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