Duel"Math"ters ~遥か彼方、巨大への挑戦~(前編:準備と操作手順)

ごあいさつ

デバッグ系DMPのαrufαです。暫くお待たせいたしました、デュエル・マスターズで作れる最大パワーへの挑戦です。遂に、(おそらくは)到達しうる最大値が出せたと思われるので、その発表のページとなります。
元々は私に動画などの製作能力が無いため、過去に最大パワーに興味を持っていた末法(地雷部Log)様の所で記事にしていただいていたのですが、研究の結果とんでもない値まで辿りついてしまい、数学、とりわけ巨大数分野を知らない方々にはあまりに負担が大きくなるため、公開手段に苦難しておりました。
結局私が自力で発表するしかないな、となりまして、今回は慣れないブログを書いている次第でございます。
因みに前回記録につきましては、こちらをご覧ください。大きさのインパクトを考えると、前回記録を先に読んでおくことを推奨いたします。

はじめのご注意

今回の記事につきまして、あまりに内容が多くなりすぎてしまい、1つの記事にまとめてしまうと凄まじい長さとなってしまうため、手順を示す前編(本記事)、構造と大きさについての中編今後の展望を話す後編に分割させていただきます。

レギュレーション、デッキ内容

パワー検証の際に、幾つかの制約が課せられています。

・デッキ構築レギュレーションは検証日の殿堂レギュレーションに則り、アドバンス(GRカード、超次元カード、《禁断〜封印されしX〜》《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》《滅亡の起源 零無》の使用可能なレギュレーション)により行うこととする。
・テキスト及びパワーに「∞」、または「無限」と表記されているカードの使用禁止
・パワーの操作を行うに際し、無限回のループが可能なギミック、及び意図的な無限ループ処理の使用禁止。
《カモン・ビクトリー》《爆アド上ブレヤッホー!》などの、ゲーム中に使うカードの枚数を操作するカードの使用禁止。
・検証における特殊な条件が存在しない限り、想定される対戦相手は主に挙動を起こさないプレイヤーである。

https://jiraibu-log.hatenablog.com/entry/2019/07/12/120000

因みに検証は実は2022年6月である。が、殿堂による影響などは無いので記事投稿日(11月時点)のレギュレーションでも適用できるので安心されたい。
デッキレシピは以下である。

https://gachi-matome.com/deckrecipe-detail-dm/?tcgrevo_deck_maker_deck_id=fae2c258-fce5-470d-91b6-0ab9caede5cc

あくまで「ゲーム中」の制限なので、《13番目の計画》などはレギュレーション準拠であることに注意されたし。

コンボ概要

・事前準備

ターン開始前

手札および山札(2枚)に《魔王と天使のサイン》《湧水の光陣》《ビックリ・イリュージョン》《光器左神ラブパレード》《ハッピーとラッキーの一撃》《クルトの気合釣り》《God of Dream》
マナゾーンに《牙修羅バット》《音卿の精霊龍ラフルル・ラブ》《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》
残り全てのクリーチャーおよびクロスギアはバトルゾーンへ出しておき、誰でもいいので《グランドクロス・カタストロフィー》をクロスしておく。《インパクト・アブソーバー》は誰にもクロスさせてはいけない。この時進化クリーチャーおよびクロスギアは一度出してから《龍素記号 Sgスパゲリア》で下だけ抜いてから別に出す。

ターン開始から

0.(《起源神エレクトロン》効果)2ドロー1デス(山札が0枚になるが《ジャッジcrewニー》により敗北は回避)
1.《魔王と天使のサイン》を捨てる→《龍装艦チェンジザ》が誘発→墓地から《光器左神ラブパレード》を出しながら《黒騎士ザールフェルドII世》&《邪眼皇アレクサンドルIII世》が誘発
2.《ラブパレード》はリンクせずに誘発した《偽りの名 ゾルゲ》で《爆竜鳳ドラギリアス》とバトル→《ザールフェルド》で《湧水の光陣》を唱える→《ラブパレード》が出る
3.《ラブパレード》はリンクせずに誘発した《ゾルゲ》で《ドラギリアス》とバトル→《龍装艦ゴクガロイザー》で《湧水の光陣》を唱える→《ラブパレード》が出る
4.《ラブパレード》はリンクせずに誘発した《ゾルゲ》で《ドラギリアス》とバトル→《ザールフェルド》で手札から《ビックリ・イリュージョン》を唱える
5.《ゴクガロイザー》で墓地から《B・イリュージョン》→《ゴクガロイザー》で墓地から《湧水》→《ラブパレード》を出す
6.《ザールフェルド》で《クルトの気合釣り》→《魔王と天使のサイン》を山札に
7.《アレクサンドル》効果で山札から《魔王と天使のサイン》、墓地から《ラブパレード》を出し、リンクせずに誘発した《偽りの名 ゾルゲ》で《爆竜鳳ドラギリアス》とバトル
8.《ゴクガロイザー》効果で墓地から《気合釣り》を唱えて《Bイリュージョン》を山札へ
9.《ザールフェルド》で《ハッピーとラッキーの一撃》(ドロー選択)、《イリュージョン》が手札に入る
10.何度も出ている《ラブパレード》のcip1回分で墓地から《湧水》を回収して、誘発していた《ザールフェルド》の効果で唱える。墓地から《ラブパレード》が出てそのまま《ドラギリアス》とバトル。
11.《ゴクガロイザー》で《湧水》を唱え《ラブパレード》を出して《ドラギリアス》とバトル。
12.《湧水》を2回唱えたため《ザールフェルド》を使って手札から《Bイリュージョン》、《ゴクガロイザー》でもう1度唱える
13.《ラブパレード》のcipを使い、気合釣りを手札へ
14.《ゴクガロイザー》で《ハッピーとラッキー》を唱える、《ザールフェルド》と《ゴクガロイザー》で《気合釣り》を唱えて墓地から《ハピラキ》と《Bイリュージョン》を回収
15.《アレクサンドル》効果で山札から《ハッピーとラッキー》を唱え、《Bイリュージョン》を手札に加える
16.《ザールフェルド》で《イリュージョン》を唱えて《ゴクガロイザー》でも唱える
17.《ラブパレード》cipで《気合釣り》を戻して《ザールフェルド》で《Bイリュージョン》を対象に唱える。同様に2回目は《ハッピーとラッキー》で《イリュージョン》を手札へ
18.《ドラギリアス》がバトルに勝っているため《毒霧のケンプラー》の効果で《ラブパレード》を手札に回収→《湧水》を唱えていた時に《奇石ケイヴ》が反応しているため手札から出せる。
19.《ラブパレード》cipで《気合釣り》を手札に戻し、《ハッピーとラッキー》分から《ザールフェルド》で《気合釣り》を唱え、山札に《湧水》を加える
20.《アレクサンドル》効果で山札から《湧水》、《ラブパレード》cipで《気合釣り》を戻しつつ《ドラギリアス》でバトル。《ザールフェルド》で《Bイリュージョン》を唱える。
21.《気合釣り》→《アレクサンドル》効果《Bイリュージョン》→《奇石ケイヴ》で《ラブパレード》を《ドラギリアス》とバトル。
22.《ラブパレード》cipで《気合釣り》を加えて《ザールフェルド》で唱える。《Bイリュージョン》を山札へ
23.一連の動作中で呪文を唱えているため、《赤き熱槍ペタン》の効果でカードを1枚引き、手札から《God of Dream》を捨てる。

この手順で色々残ってる効果はある(任意効果なので無視が可能)ものの最低でも8回は《ビックリ・イリュージョン》が唱えられる。
この手順でバトルゾーンのクリーチャーへ「ダイナモ」「ティラノ・ドレイク」「ジョーカーズ・ドラゴン」「ゴッド・ノヴァOMG」「メタリカ」「ハンター」「ファンキー・ナイトメア」を付与。

バトルステップ(攻撃直前まで)

①《早食い王リンパオ》のダイナモを起動し、《真実の皇帝アドレナリン・マックス》に効果を付与
②《アドレナリン・マックス》から《天空の精霊インパクトリガー》にダイナモを起動(《リンパオ》から記述を得ている)、《アドレナリン・マックス》の効果によってタップしている全員がアンタップする。
③《アドレナリン・マックス》から《リンパオ》へ、《リンパオ》から《インパクトリガー》へ、《インパクトリガー》から《リンパオ》へダイナモを渡す。《インパクトリガー》はこのターン初めてのタップのため、《アドレナリンマックス》の記述が有効になっていて、全員がアンタップする。
④《インパクトリガー》→《アドレナリン・マックス》→《リンパオ》→《邪神の覚醒者ロマノフ・Z・ウィザード》→《リンパオ》 でダイナモを付与。《ロマノフZ》に付与された《アドレナリン・マックス》の効果で全員がアンタップ。
⑤以降、1体ずつ巻き込みながら場にいる全てののクリーチャーにダイナモで記述を受け渡していく。《アドレナリン・マックス》の効果を使い切った後、1体だけアンタップするように残す。

これにより、バトルゾーンにいる全てのクリーチャーが持つテキストを、増幅させながらすべてのクリーチャーに分配される(どの程度増幅されるかは中編にて解説)。

バトルステップ(攻撃時)

①1体だけアンタップで残していたクリーチャーで攻撃を宣言
②《ロマノフ・Z・ウィザード》の能力により、墓地にある《Grenade of D-mol》(《God of Dream》の下側)を唱える。《邪眼死龍ゴルドノフⅤ世》により闇文明になっているため対象に取れる。
③呪文を唱えたため、《奇石ケイヴ》の効果が発動、手札から《ラヴパレード》を対象に取る。
④《ラヴパレード》が場に出る際、《名も無き神人類》と《神人類イズモ》の中央Gリンク(360)、各種起源神のGリンク、《スクエア・プッシャー》と《ダフトパンク・アライブ》による左右リンクの全てが誘発。リンクして解除する動作を中央ゴッドリンク記述の数だけ行われる。また、ダイナモ能力は「付与能力」のため、切り離される度にテキスト数の増幅および平滑化(全員が持ってる能力の数が一番多い数に合わせる処理)が行われる。最終状態は、《ラヴパレード》+《サファイア・ミスティ》のリンク以外は全てバラバラの状態にすること。また《イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン》に《グランドクロス・カタストロフィー》をクロスさせる。
⑤バトルゾーンにクリーチャーが出たため、《偽りの名ゾルゲ》の効果が発動。《ラヴパレード+サファイア・ミスティ》と《イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン》でバトル。
⑥バトルの発生時、《空域の守護者ブインビー》の効果とダイナモの能力全てが読み込まれる。能力の数だけアンタップして(《ブインビー》効果)、バトル相手にタップして能力を渡す(ダイナモ効果)動作を繰り返す。
⑦最後に能力を受け渡した方がバトルに負けるため、ゾルゲの能力処理が残っている間は《オーシャン・G・ホーガン》から《ラヴパレード+サファイア・ミスティ》へ、最後のバトルでは《ラヴパレード+サファイア・ミスティ》から《オーシャン・G・ホーガン》に能力を渡して処理を終えてバトル、Gリンクの処理により《ラヴパレード》のみを破壊する。
⑧自分のティラノ・ドレイクがバトルに勝った(《B・イリュージョン》で種族が増えている)ため《毒霧のケンプラー》の能力により墓地から《ラヴパレード》を手札に戻す。
⑨ここまでで《ケイヴ》の能力が1回処理されたので、2回目の《ケイヴ》の能力で《ラヴパレード》を手札から出す。(③に戻る)
⑩墓地から呪文を唱えているため、《邪眼皇アレクサンドルⅢ世》の能力でデッキから同じ呪文を唱えることが出来る。《Z・ウィザード》は唱えた呪文を山札に戻すため、そのまま《Grenade of D-mol》が山札から唱えられる。呪文を唱えることにより③に戻る。
⑪ 呪文を唱えているため《黒騎士ザールフェルドⅡ世》の能力が誘発。手札から《真血染める血牙》を唱える。
⑫ 《Grenade of D-mol》から《真血染める血牙》に変えて、③に戻る。
⑬ 手札から呪文を唱えたため、《龍装艦ゴクガ・ロイザー》の効果が誘発する。記述の数だけ③から⑨を繰り返した後、⑩に進む。
⑭ 《黒騎士ザールフェルドⅡ世》の能力先を《真血染める血牙》から《相手の攻撃止めすぎ》(バトルの度に自身の能力と《暴輪の妹豹》、《ベタン》の能力を組み合わせることで任意の呪文を任意の位置に置くことが出来る)《未来からくる、だからミラクル》《魔王と天使のサイン》《湧水の光陣》とすることでそのたびに③に戻って手順をやり直せる。コスト3以下の呪文を唱えても《ケイヴ》の能力が反応できないため意味が無い。
⑮最終的に《ラヴパレード》と唱えた呪文が全て手札に、墓地に《Grenade of D-mol》があればよい
⑯ここまでで《ロマノフ・Z・ウィザード》の1回目処理のため、2回目を宣言。②に戻る。

⑰《アアルカイト(ペガサStar)》の能力を宣言(この時の回数は①時点の処理数)。ただしアアルカイトでカードを選ぶ場合の処理回数は⑰時点のものになる。
⑱《「光魔の鎧」》と《音感の精霊龍エメラルーダ》の能力を1回ずつ読み込む。手札から《ラヴパレード》をシールド化し、手札に加えることで《星龍パーフェクト・アース》の能力が誘発。《ラヴパレード》を召喚する。
⑲ 《ラヴパレード》が場に出るため、④~⑧の処理が行われる。
⑳ クリーチャーが召喚されたため、《天空の精霊インパクトリガー》の能力が誘発。手札から《Grenade of D-mol》が唱えられる。
㉑ 効果発動元が《ロマノフ・Z・ウィザード》ではなく《インパクトリガー》になるが、呪文が唱えられたため、手順の②~⑯が繰り返される。
㉒ ここまででアアルカイトが読み込んだcipの1セット目のため、読み込まれている記述の回数分⑱に戻る。
㉓ ここまででアアルカイト効果の1回目のため、読み込まれている記述の回数分⑰に戻る。

㉔ 《インパクト・アブソーバー》と《CanCan》により、相手のシールドを1枚だけハーフブレイクする。
㉕ 《邪帝縫合王ザ=デッドルナ》の能力が発動。手札から《ラヴパレード》を召喚する。(回数はこの時点のテキスト数に依存)
㉖ 《デッドルナ》の効果回数分⑲~㉑が繰り返される。
㉗ 《神帝ルナティック・ゴッドGS》の効果で攻撃中のクリーチャーがアンタップする。

㉘ 相手プレイヤーにトドメを刺すまで、①に戻って繰り返す。

ちょっとした解説

さて、手順のみを書き連ねるだけで原稿用紙10枚が吹き飛んだワケですが。
中編にいきなり行く前に、「結局何してるん?」という部分を多少かみ砕いて説明したいと思います。
すごくざっくりと書いてしまうと、「有限ループの中に『有限ループを作る有限ループ』を詰め込む」のが目的です。
テキストが増えるダイナモの能力はバトル時に行えるので、ゾルゲで大量にバトルをしたい。ゾルゲの能力が反応するために、クリーチャーをたくさん出したい。クリーチャーを多く出すために、呪文に反応するケイヴを使う…という風に、「ループを作るループ」を何層にも用意することで結果的にとんでもない爆発力を得ています。
ダイナモが「能力の数を増やす能力」のため、能力を増やす機会を増やせば、その分外側のループの回数も増えていき、指数関数的に、正しくはそれより強い関数すら彼方に置き去りにするような値となっています。
結果としてどれくらいになるのか。それは中編以降を楽しみにお待ちください。

11/30更新 中編できました。こちらからどうぞ。


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