セイコーマートへようこそ/雑記

「まるでこたつレッグウォーマー」を出してしまったらもう、終わり。
晩夏から晩秋への切り替わりが早すぎて、今年は初秋の虫の声が聴こえなかったような気がする。今はもう外に虫などいない。

私はおそらくススキか何かのアレルギーを発症してしまい、毎日毎日ゴミ箱をティッシュでパンパンにして鼻の下を切らしている。春夏の花粉症に苦しむ人を横目に見ながら「鼻セレブってそんな違うの？私花粉症じゃないからわかんないな。意味ある？笑」と言っていた過去の自分を殴りたい。よく今まで殺されませんでしたね。鼻セレブに意味は、あります！(STAP細胞はあります)
3ヶ月前ガソリンスタンドで給油したときオマケに貰ったスコッティが、今や紙やすりのように感じる。「QOLを上げる」というなら乾燥機付き洗濯機を買うより英語を習うよりまず鼻セレブを買いなさい。ゴミ箱は部屋中に置きなさい。以上だ。

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普段ほとんど出張とかない部署なのだけど、先月は妙に忙しくて、珍しく北海道の外へ出て仕事をした。

泊まり先のホテルは朝食付き、かつ朝にかなり余裕があるスケジュールだったので、私は優雅〜にパンを食べ、ドロリッチなスクランブルエッグをすすり、干からびたウインナーをかじり、コーヒーのテイクアウトまでして部屋がある6階へ戻った。下品なお話だが、エレベーターを降りた時点で私の体はわりと切迫した便意を抱えていた。健康なのか不健康なのか、朝ごはん食べたらすぐ出るんですの。

部屋の前にたどり着き、コーヒー片手にドアノブを回そうとしたところで、鍵がないことに気付く。あー、インキーしてる！ほかほかのコーヒー片手に逡巡、逡巡したところで鍵はなし、便意はあり、くそ、見るからに古いホテルのくせにいっちょ前にオートロックにしやがって！早歩きでエレベーターの前へ戻り、ちらりとフロアマップを見る。この階にトイレはなし。近い階にも……なし！１階だけかい！

エレベーターはただいま９階を降下中。古そうなだけあってエレベーターの動きは遅い。エーン、人としての尊厳を失っちゃうよ〜、てかコーヒー持ってトイレ行くの……嫌すぎる……。エレベーターが来るまでの間に早歩きで角部屋の自室前に戻り、ドアの横にそっとコーヒーを置く。やっぱなんかこれはこれで嫌だけど、もう悩んでる暇はなし。ちょうど着いたエレベーターに乗って１階へ行き、無事にコトを済ませる。

そのあと、インキーを解決すべくトイレの目の前にあるフロントへ行ったら、一緒に出張に来てた上司がちょうど「すみません、インキーしちゃいました」と、言っていた。今日の仕事なんか失敗しそ〜、と思った。

 

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二週間の連勤でヘッチョンヘッチョン、明日も朝から仕事だぞ〜という悲しみの金曜日。このまま飯食って風呂に入るだけで終わりたくないという気持ちで、帰り道を少し遠回りしてセイコーマートに寄った。

セイコーマートはすごい。セイコーマートは、あらゆるチェーン店に見放されたハチャメチャな田舎にも必ずあって、店で握ったほかほかのでっかいおにぎりがあって、店で作ったカツ丼もあって、色んな種類のパスタが100円で売ってて、酒の種類が妙に豊富。
あと何よりすごいのが、店に入ったときに「いらっしゃいませ、セイコーマートへようこそ」って、言ってくれるのだ。

その日、どうしても明るい気持ちになれなくて、酒飲んでぐちゃぐちゃになんないと頭おかしくなりそうだった。そのとき聞いた「ようこそ」はなんか妙に嬉しくて、(セイコーマートがようこそって言ってくれたからいっか)って本気で思って、嬉しさを忘れないようにスマホのメモにも書き込んだ。

買ったのは、ビール３本と豆腐ハンバーグとこんにゃくのたらこ和え、フライドチキン、あと冷凍の刺身。セイコーマートは流水ですぐ解凍できる冷凍の刺身を１パック５切れ入りで売っている！
しめて1790円。うーん、わりと高くなってしまった。


でもまあ、セイコーマートがようこそって言ってくれたから、いいか。

セイコーマートへようこそ 終