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    • ここの人は蚊を殺さない見渡すかぎり碧と水鏡

      2016年5月 小豆島にて

      • 蝉が喚くからあついのだ

        2016年4月

        • ひらく前の乙女椿が落ちてゐる

          2016年4月

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          花冷えや帆を張りすすむ水の先

          2016年4月

          花冷えや帆を張りすすむ水の先

          愛でてくれた短い小指を大切に鼻の穴に仕舞って居ます

          2016年3月

          愛でてくれた短い小指を大切に鼻の穴に仕舞って居ます

          「朝ですわ」あかつき帯びたさかなのみちびき

          2015年9月

          「朝ですわ」あかつき帯びたさかなのみちびき

          代替可能

          朝起きる。基礎体温を計る。天気予報を見ながら朝食を摂る。満員電車に詰め込まれ、乗り換えの駅でスターバックスコーヒーの誘惑に打ち勝ち、職場の最寄駅で放り出される。 自宅からやっとの思いでたどり着く其処は、私を個として認めない。一部品として、当社に適合するサイズの歯車か否か判断するための採用面接。「弊社で成し遂げたいことは何ですか」と聞いておきながら、適性という名の分別により当初の目的は達成されない。「君ならできる」と励まされながら与えられた仕事ですら「誰でもできる」ものにした

          代替可能

          揺らぎからわたしはニーナと唱えれば波音眠る 嵐がくるか

          2015年8月

          揺らぎからわたしはニーナと唱えれば波音眠る 嵐がくるか

          なみかぜと線路の終わり漁師町

          2015年8月

          なみかぜと線路の終わり漁師町

          楽しみにしている今後どのように男女の仲へと持ち込むのかを

          2013年8月

          楽しみにしている今後どのように男女の仲へと持ち込むのかを

          ランデブー

          月食。 校舎から見られないかな、と思ってうろうろしていると、廊下の奥にいい窓を見つけた。 向こうの空に吸い寄せられるように歩いてきたから、男子生徒がひとり壁際に立っていることに気づかなかった。 彼はやや南を仰いでいる。 背中は自信がなさそうに見えた。 視線の先には弓形の、引っ掻いたみたいな光が浮かんでいた。 「きれいですね」と彼は言った。 表情は見えない。 「覆われるまでみていたいけど、もう行かなくちゃ」と言いながら、一向に動く気配はない。 影は

          ランデブー

          入道の下には夏が埋まってる

          2015年4月

          入道の下には夏が埋まってる

          かさの柄をつかむ手の甲撫ぜるよに なびくおかっぱ たまらなく春

          2015年4月 相合傘の花見

          かさの柄をつかむ手の甲撫ぜるよに なびくおかっぱ たまらなく春

          目前の優先順位を過てり あなたが夢中のわたしはだあれ

          2015年2月

          目前の優先順位を過てり あなたが夢中のわたしはだあれ

          立春といえども寒さ厳しき日 どうぞお体ご自愛ください

          2015年2月

          立春といえども寒さ厳しき日 どうぞお体ご自愛ください