実写版進撃の巨人前篇を見に行って、いろいろ考えた
毎月1日はファーストデーなので、実写版進撃の巨人を見ました。
監督はSUBARU フォレスターのCMを担当した樋口真嗣監督。
このCMが話題になったのが記憶に新しいです。
ただCMと映画は全く別物、正直不安しかなかったですね。
そんな不安を抱えたまま見てきました。
そのままの感想を書きます。
※あくまで批評ではなく感想文として書いてます。
【どうしてこうなった】
正直面白くありません。オープニングアニメはまあまあ良かったですが、全体的に違和感ありすぎます。
巨人の再現はいい感じです、世界観に無理ありすぎます。
今回、日本を下地にしてると言ってましたが、そんな気配は全くありません。
まるで日本人が異世界にやってくるファンタジーアニメを見てるような感じでした。
日本人キャストでいくなら最初から全部名前を変えるべきでしょう。
「エレン」「アルミン」ではものすごく違和感を感じましたし、2.5次元の舞台を見てる感覚になり、残酷なシーンなのに笑ってしまいました。
【イライラする内容】
エレンの巨人を駆逐する動機が弱い。
そもそも彼の復讐動機は母親を目の前で殺されたからで、実写の場合はミカサなんだろうけど、どうもサッパリでした。
監督は親が目の前で殺される事が男として弱いとおっしゃってましたが、僕はそうは思いません。
逆にミカサを目の前で食い殺されるわけでもなく、行方不明にした描写がどうしても納得できません。
劇中ではミカサが食い殺されたという風にエレンは察知したのですが、見てる側としては感情移入できないです。
永遠に続く巨人の捕食し続けるのは確かに怖いですが、ただの殺戮への恐怖だけで、怒りや殺意を感じられなかったです。
【2年で気弱なミカサが最強&性格激変する設定】
”二年後”というテロップで使ってるようですが、時間経過を感じられないです。
あの悲劇の中でどうやってエレンはアルミンと再会し、合流したのか?訓練兵時代の様子が全く描かれてないです。
これについてはもしかしたら後編で描かれる可能性はありますけど、とにかくアッサリしすぎて本当に2年経ったのかという感覚すらしない、体感できません。
そのせいで、ミカサが強くなって登場する場面で、強くなるの早くね?って思ったんです。
2年という歳月は短いようで長いし、あの喰われかけたシーンから想像を絶するくらいの過酷な環境と戦いに身を投じたので、かなり濃い期間だと思います。
どうもこれは編集が弱いよう思えるのです。ここはもう少し編集が工夫して時間経過を作って欲しかったと思います。
そして、シキシマさんにミカサとられて絶望中のエレンくんにヒアナさんが自分のおっぱい揉ませて「子持ちはいや?」「子供の父親になってよ」という衝撃シーン。
しかもすぐ近くに野外セックス始めるバカップルがいる無茶苦茶な展開。
揉ませてる最中に巨人が現れてヒアナさん喰われるさまはまさに迷シーンですね。
僕は進撃にそんなシーン必要ないと思います。
【外壁修復作業員とかいう職業】
エレンとアルミンが所属する集団がかなりひどい。
最初調査兵団かと思ったんですけど、脚本書かれた評論家の方のツイートを見たのですが、こんな設定らしいです。
基本逃げてばかりの作業員と無能なハンジさんの様子を見る限り心臓を捧げよって感じがしないですね。
唯一勇敢に戦ったのはいいけど、立体機動装置を使わずに巨人に斧を振り回したり背負い投げする”慈愛深き豪傑"サンナギさん、彼は一体何者なんでしょうか?
なんでこんなに強いのかさっぱりでしたけど味があるキャラだとは思いました(笑)
延々と捕食し続ける通常種、エレンがアルミンを助けるために犠牲になるシーンは結構好きでした。
目の前に立ちはだかる恐怖と緊迫感はさすがでした。
あとサシャの弓で戦うところもいいですね。
【原作よりも原案でよかった気がする】
なんでもかんでも原作通りってわけにはいかないのは当然です。
最初に伝えておきますが、僕は原作至上主義ではありません。実写版るろうに剣心は好きです。
原作がどう変化し、どう見せていくのかは常に楽しみで、「全然違うじゃねーか!」ってなっても面白ければそれでいいと思えます。
ですが、今回の実写版進撃の巨人は全てにおいて無理がありすぎです。
技術は本当にすごいですし、誇れると思えますが、脚本やキャラクター、世界観、設定全てがつまらないです。
正直、原作ではなく原案にし、全てを一から作りなおしたほうがまた違ったものになった気がします。
とにかく、脚本と構成が全て失敗です。
今回の問題は脚本家の渡辺さんはもちろんですが、OKを出した原作者の諌山さんにも問題があるんじゃないのでしょうか。
【観客がゲロ吐いた時点で成功してる部分もある】
実は僕が見た回で、あまりの捕食シーンばかりのためにとなりのカップルの彼女がゲロ吐きました。
映画見て気持ち悪くなって吐いてしまった瞬間を見るのは初めてでした。
彼女にとってはいろんな意味でトラウマな作品になったことでしょうし、ある意味そうさせたという点を考えれば作品として成功してるのではないでしょうか。
僕としましても頭を抱えがなら映画を見たのは初めてだし、辛いと思ったのも初めてでした。
【総括・後編に向けて】
個人的には日本の技術はこんな感じだよっていうプロモーションビデオには良いのかもしれません。
とりあえずこれは前編を見ただけの感想ですので、後編を見たらまた違う感想になると思います。
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