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ご縁を信じたら「カッコいい」を連発されるようになった話

突然ですが、今のヘアスタイル気に入っていますか?

「悪くはないんだけど、なにかが違う……」
「気になる美容室があるけれど、長く通いつづけているから変えにくい」
「自分に合う美容室をどうやって探せばいいんだろう」
などなど、自分にピッタリの美容室となかなか出会えず「美容室ジプシー」の人もいるのでは。
今回は、とあるアイテムが願いを叶えてくれたお話です。

ヘアスタイルをもっと似合うものに

わたしも美容室ジプシーのひとりでした。
スタイルとしてはショートやボブが好みだけれど、頭の形と髪の毛に結構クセがあって希望するスタイルにならないことがほとんどです。
なので美容室というよりも、スタッフ紹介欄で「ショートやボブが得意」とコメントする人を探していました。

ところが、やっと探し当てた美容師さんにお願いするものの、仕上がりを確認すると「うーん……想像していたのとちがう」となってしまうワケです。
また最初からショートは危険なので、いつもボブを整えるところからのスタート。
そこで心が決まればショートに、と思っているけれど実際はお任せできずに現状維持です。
でも「初回からドンピシャなヘアスタイルはむずかしいかもしれない」という気持ちもあり、数ヶ月通って様子をみることになります。

こうして仕上がったヘアスタイルが自分に似合っているのかどうかは、周りの反応が1番わかりやすいですよね。
職場に行っても「髪切りました?」「サッパリしましたね」と声はかけられるものの「似合ってる」「いいですね」のようなテンション上がるコメントはなかなもらえず。
もっとも自分で「ビミョーだな」と思っているのだから、人から見ても同じなのかもしれません。

ヘアワックスとの出会い

そこで、とりあえずスタイリング剤を変えてみようと、ヘアワックスを探しに行ってみました。
でもいざ行ってみると、種類が多くてどれを選んだらいいのかわかりません。
ハードやふんわり、濡れたようなツヤ、キープ……加えて香り。
なんだかあまりピンとこなくて、男性向けのコーナーまで視野を広げました。
ところがここにもセンサーに引っかかるものがなく、再度女性向けのコーナーを見ることに。
そこで見落としていた、あるブランドのヘアワックスが目に飛び込んできたのです。
このブランドだけで6種類ありました。
同じ場所に展示されていたヘアワックスの小冊子をパラパラとめくり、モデルのスタイルを確認。
イメージに近かったのと、香りのよさが決め手となり、ふんわりした感じのタイプに決めました。
モデルって大事ですね。

この縁を信じる

ほんのりさわやかに香るヘアワックスのおかげで、少し気分が上がるものの「次の予約はどうしよう」で頭はいっぱいです。
このまま通いつづけてもまた同じ気持ちになるだろうし、かといってどこの美容室にするかも決められない。
なぜなら評価が高い口コミで選んだとしても「自分に似合うスタイルになる」とは限らないからです。
でも心の中では決めていました。
「次に行く美容室は、自分に似合うスタイルを提案してくれる人のところにしよう」

そんなある日、たまたま職場のロッカーで一緒になったスタッフが、わたしの持つヘアワックスを見るなり「あっ、それ今通っている美容室のオーナーが作ったものです」と声をかけてきたのです。
「え?どういうこと?美容師がワックス作っているの?髪は切らない人ですか?」
「いや、髪を切る以外にもやりたいことがあるらしくて、ほかにもいろいろ作ってるみたいです」
「……その美容室行きたいので教えてください」
なんだかこのご縁がおもしろそうで紹介カードをもらいました。

わたしを読みとるオーナー

「忙しいから予約取りにくいかもしれないです」
紹介してくれた彼女の言うとおり、日程調整はスムーズではなかったけれど、なんとか予約が取れて期待と不安混じりに当日を迎えました。
緑の葉が生い茂るたくさんの街路樹をぬけながら辿りついた場所は、初めて来たとは思えない空間。
温もりを感じる木材とヒーリングサロンのようなやわらかい照明、出迎えてくれる美容師の笑顔……「ゆっくりしたい……お茶飲みたい」。
ホッとする感覚がたまらず、おもわず口角が上がって目を閉じてしまいます。

そこへ担当してくれるダンディオーナー、Dさんが登場。グレーカラーの短髪が印象的です。
軽くあいさつを交わしさっそくヘアスタイルの悩みを伝えると、以前の美容室ではムリだと言われていた希望があっさり「OK」されるではないですか。
1番やりたかったのがツーブロックのショートヘア。
髪の生え方が特徴的なので「キレイに仕上がらないから」と断られていたのに「全然いけますよ」とのこと。

ついに。
「ついに念願のショートになれる!」と期待値MAX。
ところが、希望したスタイルがちょっと個性強めとのことで「初回だと不安もあると思うので段階を踏みましょう」と提案してくれました。
いったんボブのまま、Dさんのスタイルがつくられていきます。
正直先走った感も否めなかったので、この提案はかなりありがたかったですね。

周りの反応に変化が

Dさんにプロデュースされてから、同じようなボブなのに周りの反応が変わりました。
「ボブ似合いますね」「すごくキレイに仕上がってる」「わたしも切ろうかな」「かわいい」など、言われ慣れない言葉をかけられるようになったんです。いい反応はうれしいものの、実際にほめられるとちょっと恥ずかしくて「えへへ」しか言えませんでした。
なかでも「似合いますね」という言葉、特にうれしかったです。
さまざまな広告で人気が出るメイクやヘアスタイルは、モデル自身の魅力はもちろんのこと、とにかく「似合ってる」からよりステキに見えて、自分も同じようにやりたくなるんですよね。

それから少し前髪を非対称にしたり、カラーを入れたりしてボブを楽しみました。
カットのみならずカラーも評判がよく。
そこでいよいよDさんに、ボブを卒業してショートをお願いする決意を固めます。

わたしと会うたびに「相変わらずおもしろいなぁ」と笑うDさん。
(なにがおもしろいのかわからないので、今度聞いてみます)
彼にはわたしのキャラクターも含めてイメージがあるのでしょうか、軽く打ち合わせして人生初のバリカンです。
ただ、バリカン=タラちゃん(サザエさん)の懸念があったので、それは避けたいとお伝えしました。
「しないしない笑」と言われて安堵。

人生で1番「カッコいい」をあびます

いつものとおりに出勤すると「うわー!カッコいい!!」「ショート似合いますね」「雰囲気がガラッと変わった」「これすごい好き」と特に女性陣からのおほめがすごくてビックリ。
くわえて男性スタッフやお客様、職場のビル内で清掃をしてくださっている人からも「カッコいいですね」「ステキです」なんて信じられないような言葉が。
人生初のことでどう受け止めてよいやら。
またもや「えへへ」です。
自分でも「Dさんにお願いしてよかった」ととっても満足でしたが、まさかここまで絶賛されるとは思いませんでした。
ちなみにわたし自身の容姿に関しては、特別美人でも圧倒的なカッコよさもないです。
なのでDさんは、ほんとうにすごい人。

こんなに似合わせスタイルを作ってくださるDさんなのに、毎回会うと「どうでした?」と少し心配そうに様子を聞かれます。
成果報告をすると「よかった〜」とうれしそう。
でもこんなうれしい経験、どうやらわたしだけではないようです。
このDさんの担当するほかのお客様は、通勤電車に同乗している見知らぬ人から「どこの美容室に行ってるのか教えてください」と呼び止められたそう。
話しかけた人の勇気もなかなかのものですが、電車に乗るたびに気になるほど似合っているヘアスタイルだったということですよね。

まさか手にとったヘアワックスの先にこんな出会いが待っているとは思いもよらず。
そして声をかけてくれた職場のスタッフには、本当に感謝しかありません。
自分に似合うヘアスタイルとの出会いは、思っている以上にその人自身の魅力をグッと惹き出してくれます。
みなさんもステキなご縁でもっと輝きますように。








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