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ダイエットにも効果的な「内部統制」のフレームワーク

近頃「内部統制」botと化しているuk_akです。おはこんにちばんは。

なぜそんなに『内部統制!内部統制!』と繰り返すのか。
仕事をしている以上、本当は誰もが内部統制に関わっていますし、効率的な組織活動には欠かせない概念です。
そんな身近かつ重要な存在なので、難しい、事務負担が大きい、などと邪険にせず、上手く活用できれば心強い味方になってくれるはずです。

内部統制のフレームワークとして、「4つの目的」を達成するために、「6つの基本的要素」を確立すれば、組織目標に到達できる、というものがあります。

4つの目的=「業務の有効性及び効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令等の遵守」「資産の保全」
6つの基本的要素=「統制環境」「リスクの評価と対応」「統制活動」「情報と伝達」「モニタリング」「ITへの対応」

4つの目的と6つの基本的要素

内部統制を勉強していくうちに、このフレームワークをアレンジすれば、いろんなことに活用できるのではないか、と思うようになりました。

なので、やらねば!とずっと思っていたダイエットに活用してみました。
組織目標ではなく私個人の目標なので、「内部統制」ではなく「自己統制」とでも言うべきでしょうか。

さて、結果は以下のとおり。ビックリするくらい順調に成功しました。
2021/4/12 体重54.1kg 体脂肪34.5%
2021/10/12 体重45.5kg 体脂肪26.8%

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では実際にどう活用したのか書いていきます。


目的の設定

これを達成すればダイエットは成功できる!という目的を2つ設定しました。

① 1日の摂取カロリー<1日の消費カロリー
② ①の一定期間の継続

①②ともに誰もが分かり切ったことです。しかし(特に②が)なかなかできないものです。
なので、それをやりきるために、基本的要素を確立させます。


基本的要素の構築

1.統制環境

内部統制において、「統制環境」とは、組織の気風を決定し、組織内のすべての者の統制に対する意識に影響を与えるものとされています。
具体的には、倫理観や、経営者の姿勢、経営方針、コーポレートガバナンスの状況、組織構造などが挙げられます。

端的にいうと「統制環境」とは、会社が「どうあるか」や「どうあるべきか」を規定したものです。これを「自己統制」に当てはめると、「私はどうありたいか」を決める、ということになります。

別のnoteにも書きましたが、私は多忙により昨年度末に体調を崩し、それまでの働き方や生活を考え直さざるを得なくなりました。

ベッドに横になるためだけに家に帰る日々。夜11時半に食べる2回目の夕食。数年で6~7キロ体重が増えました。

40代後半ともなると、下手をすると長年の不摂生のせいで命を落とす人もちらほら出てくる年齢です。もう無理はききません。そして私は独身。仕事ができない身体になると、いとも人生が簡単に詰んでしまう身の上です。不健康になっている場合ではありません。

生活を見直し、健康的で心に余裕のある暮らしがしたい。さらに、できればシュッとしてる風に見られたい!(=「私はどうありたいか」)

ダイエットといえば、一般的には「体重を減らす」「痩せる」というイメージがあります。しかし、設定した目的②(『1日の摂取カロリー<1日の消費カロリー』の一定期間の継続)を考えると、これを果たすには今までの生活習慣を変える必要があります。

つまり、ダイエットとは、単に「食事を減らす」「運動する」という行動そのものを表すのではなく、「生活そのものを変容させる」ことであり、また、そうでなければ、たとえダイエットに成功しても、せっかく手に入れた健康的な身体を維持できないのです。

これに気付いたとき、「私はどうありたいか」を決めることがいかに重要かを理解しました。生活を変えるのは大変な事で、明確な目的意識がないと難しいからです。この「私はどうありたいか」を決められたからダイエットが上手くいったといっても過言ではありません。


2.リスクの評価と対応

内部統制において、「リスク」とは、組織目標の達成を阻害する要因を意味します。私はダイエットの失敗に直結する以下の2つの要因をリスクとして認識しました。

①食べ過ぎ、もしくは高カロリー食の摂りすぎ(=摂取カロリーの超過)
②運動不足(=消費カロリーの不足)
③モチベーションの低下

リスクへの対応の分類としては、「回避」「低減」「移転」「受容」の4種類があります。内部統制はリスクを「低減」させる仕組みですので、私は①と②のリスクの発生可能性を「低減」させる方法をいろいろと考えました。


3.統制活動

内部統制において、「統制活動」とは、リスクを低減させるための実際的な手続きをいいます。

①食べ過ぎ、もしくは高カロリー食の摂りすぎ(=摂取カロリーの超過)への対策

まず、朝食以外は炭水化物をとらないという緩やかな糖質制限で、血糖値の乱高下による強い空腹を感じる機会を減らしました。

昼食は低カロリーの宅配弁当を利用したり、朝食と夕食はメニューの方針を決めておく、カロリーの低いメニューをいくつも考えておくなどして、何を食べるかを行き当たりばったりで決めない状況を作りました。

人は計画を持たずにいると、誘惑に弱くなるそうです。自制心の量には限度があり、日々何かを選択するたびにその自制心が消費されていきます。空腹時に何を食べるかを選ぶときにすでに自制心が乏しくなっていれば、食べたいものを選んでしまいます。しかしあらかじめ食べるものを決めておけば、自制心に頼る頻度が減って、カロリーの低いメニューを選びやすくなります。

そういうわけで、食べてもいいおやつ(カロリーの低い物)についても、事前にいくつかピックアップしておきました。(ゆで卵、小魚チップ、SUNAOのマカデミア&アーモンド、辻利 宇治抹茶プリンなど)

ちなみに、いつも食べているお菓子のミニパック版はダイエット中に食べてもいいおやつには向きませんでした。通常パックの量を体が覚えているので、かえってお腹が空きました。

②運動不足(=消費カロリーの不足)への対策

もともと私には運動習慣がありません。そんな私にも続けられる運動といえば「歩く」ことです。歩行は意識せずとも日常的にしていることなので、継続する可能性が高いと考えました。また、歩くのに必要なのは、歩きやすい靴と、時間と、行先と道のりを決めることだけです。1日8000歩のノルマを自分に課しました。これで約200キロカロリーを消費します。

運動を続けるモチベーションとして、まず最初に、1日の摂取カロリーを1000~1100キロカロリー以内にすることに決めました。これは私の基礎代謝と同じくらいです。つまり、動けば動くほど脂肪が消費されるということです。これなら運動する気にもなります。

③モチベーションの低下への対策

『1日の摂取カロリー<1日の消費カロリー』を継続できていたとしても、何かの拍子に気持ちが続かなくなったり、ダイエットをやめてしまいたくなったりする時がありました。

こんなときに効果的だったのは、やはり最初に決めた「私はどうありたいか」を強く意識し、初心に帰ることでした。また、ダイエットを続けて体重が減ってくると、その成果を無駄にしたくないという思いがプラスされていきました。


4.情報と伝達

内部統制において、「情報と伝達」とは、目的の達成のために何を必要な情報として認識するかを決め、その情報を収集、または周知する組織的な仕組みを意味します。

まずダイエットにおいて必要な情報は、摂取カロリー数、消費カロリー数、体重、体脂肪率と定めました。そしてこれらの情報を取得するため、以下を準備しました。

・食生活改善アプリ「あすけん」
・キッチンスケール(食品の量を測り、なるべく正確に摂取カロリーを把握するため)
・体組成計

なお、消費カロリー数に関しては、iPhoneの標準アプリ「ヘルスケア」が自動的に歩数をカウントしてくれるので、「あすけん」と連動するだけで歩行による消費カロリー数を手間なく記録してくれます。

情報の取扱いという面においては、まず、日々の体重の増減に一喜一憂しないようにしました。女性は月周期のホルモンバランスにより、生活習慣に変化がなくても体重が増加する時期があります。体重を比較するときは、一月前の体重と比べ、ダイエットがうまくいっているかどうかを判断しました。

また、体重を図るのに、体重計ではなく、体組成計を使用することにしました。体重が減らなくても体脂肪は減り続けた時期があったので、「モチベーション低下の対策」にもなりました。


5.モニタリング

内部統制において、「モニタリング」とは、統制が有効に機能していることを継続的にチェックすることです。

今回のダイエットでいえば、前述の「統制活動」であげた対策をきちんと取り続けているかどうかを毎日チェックするということになります。

「モニタリング」には、「日常的モニタリング」と、「独立的評価」があります。「日常的モニタリング」は自身でチェックを行い、「独立的評価」は第三者がチェックします。

「日常的モニタリング」としては、日々の食事内容(間食も含め)と歩数などを食生活改善アプリ「あすけん」に記録し、翌朝には前日に記録忘れがないかを確認していました。

私は第三者にチェックしてもらっていませんでしたが、「独立的評価」として、家族やダイエットトレーナーなどに協力してもらうのもアリかもしれません。


6.ITへの対応

内部統制において、「ITへの対応」とは、組織目標への達成のためにITを適切に利用して1.~5.の基本的要素の確立を支援することをいいます。

また、日々の業務でITを利用する場合は、情報を正しく記録し、記録したデータを保全する手続が必要になります。

今回、具体的に利用したITツールは、食生活改善アプリ「あすけん」と、iPhoneの標準アプリ「ヘルスケア」です。

昼食はいつも宅食「nosh」を利用しました。「nosh」のメニューはほぼ「あすけん」に登録されていますので、摂取カロリーの記録が容易になります。

さらにiPhoneの標準アプリ「ヘルスケア」の歩数計が「あすけん」に連動されていましたが、体組成計のデータも「あすけん」に転送できたらいいな、と思いました(専用アプリにデータを転送する体組成計もあります)。

毎日の食事や運動のデータを振り返るには、継続して記録されたデータが必要で、そのデータが消えてしまわないように保全しておかなければいけません。もちろんそのためだけではないのですが、念のために定期的にスマホのデータのバックアップを取っておく必要があります。


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以上、内部統制のフレームワークはダイエットにも役に立つことを(多少こじつけながら)長々と書いてみました。会社全体の業務に関連する内部統制について考えるのはとっつきにくいかもしれませんが、こんなふうに身近なことに置き換えて、少しでも内部統制を理解し活用してもらえたらと思います。

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