死は悪いことなのか?part.2


はいこんにちは。
今回は「死はどう悪いのか?」について考えていこうかと思います。

前回、死は悪いと捉えることができる。と話しをしましたね。
今回はじゃあそれはどう悪いのかを検証していきます。

話を始める前に前回から悪い悪いって言っているけれどじゃあ悪いってどんなことを指すのか、ということを先に話しておこうかと思います。

これも本書では「~~が悪いことだ!」とは明確には書かれていません。
簡単に言ってしまえばネガティブに思えること事全般と言っていいかもしれません。

ただ悪いことの優劣はつけています。
例えば、死>重症>擦り傷みたいな感じです。
死は重症よりも悪く、重症は擦り傷より悪いといった感じです。

さて、それでは本題に入っていきましょう。

検証①死は残された人にとって悪い?

死は死ぬ本人ではなく、本人が死んだ後に残された人たちにとって悪いのではないか?という考え方です。
これは実体験として感じたことがある人もいるのではないでしょうか。
私も祖母の最期を看取った経験がありますので、人が亡くなる悲しみというのを知っているつもりです。

そう、つまり残された人に悲しみを与えるので悪いというのは間違ってはいないと思います。
ただ本書ではそこに終止しません。

本書では、一時の別れから二度と会えなくなる(連絡手段も含む)ことを❝別離❞と呼んでいます。その人とは一切コミュニケーションが取れなくなると考えてください。
例えば、高校卒業後二度と再会することがなかった(連絡も取れない)というのも別離に含まれるし、死での別れももちろん別離になります。

それがこの検証とどう繋がってくるのか。順を追って説明していきます。

先ほどの高校卒業後~の話を例に出してみましょう。
①高校卒業後、彼(彼女)とは再会できなかったが、彼(彼女)は生きている。

②高校卒業後、彼(彼女)とは再会できない。彼(彼女)はすでに亡くなっていたから。

さて、この二つの例ですが、悪いことの優劣を思い出してください。
この二つの例でどちらよりが悪いでしょうか?

簡単ですよね?②がより悪いですよね?

ここまでは大丈夫でしょうか?

では、同じ別離ではありますが②がより悪いと感じるのはなぜなのでしょうか?
それは彼(彼女)にとって死ぬことが悪かったからと本書では言っています。
別離は①②でも起きているので別離そのものがそれほど悪いのではなく、彼(彼女)が亡くなっていて、そこで彼(彼女)にとって死ぬことが悪かったから残された人も悪いと感じてしまうということです。

ん?どういう事?ですよね笑

あくまで私の解釈なのですが、彼(彼女)にとって死が悪かったから残された人にも悪いということです。

難しいのでここも例えばなしに頼りますね笑
Aさんは明日輝かしい賞を受賞するとします。しかし、原因不明の急病で明日を迎えることが出来なかったとします。

Aさんは輝かしい賞を受賞するはずだったのに受賞することが出来ず、亡くなってしまった。これはAさんにとって悪いことです。

そこでその事実を知った私たちはその死は悪いことだと思うわけですね。

図にしてみると

Aさんの死→残された人に悪い
ではなく
Aさんの死→その死がAさんにとって悪い死→残された人に悪い

ということだと私は考えました。

死が残された人に悪いということに行き着くには「本人にとって悪い死」という前提条件があると本書では述べています。

しかし、私自身はこれには違和感を覚えました。
先ほどの私の解釈が正しいと仮定した上で話していきますが、じゃあ仮にAさんがAさんにとって最高の最期を迎えたとしたらそれは残された人に悪くないと言えるのか?ということです。

最高の死というのがどういうものなのかは私には想像できませんが、そういう最期があったとしても恐らく残された人にとっては悪いことも大いにあるのではないでしょうか。

読んでいる皆さんはどう思いますかね?
私の解釈が間違っていることも十分にあるのでそもそも論点がずれていることも考えられますが笑

とりあえずまとめると「死は残された人にとって悪い」という主張に対して本書ではそれは死んだ本人にとって死が悪かったからであって死が悪いと言える本質的な部分ではないと言っています。

分かるようでいまいちピンとこない感じになってしまいましたが、今回はここまでにします。
次回は「死は悪いことなのか?part.3」です。
しばらくはこんな感じで色んな視点からの検証が続きますがお付き合い頂ければと思います。

ではではまた次回でお会いしましょう。

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