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【202】ワルター・ウィーンの黄金時代の「田園」SP盤の蓄音機再生音の豊かさにびっくり! 2024.4.24

 前回、前々回の【200】【201】で紹介したMahkun Yoshidaさまのステレオ化のサイトですが、実はこれと全く対照的なサイトを見つけてしまいました。

【ゆっくり蓄音機】さまの、昔のSP盤を蓄音機で再生したものをそのままUPしていただいているサイトなのです。

 見ていただくと分かると思いますが。こちらのラインナップは物凄いです。

 その中から少し紹介すると、

*ブルーノ・ワルター ウィーン 1936年の田園
*フルトヴェングラー ベルリン 1937年の運命
*ブルーノ・ワルター ウィーン 1936年の未完成
*ロジンスキー ニューヨーク 1945年のラフマニノフ交響曲2番
*カラヤン ウィーン 1947年のベートーベン第9
*ラフマニノフ本人のピアノ 1928年の前奏曲「鐘」
*ストコフスキー フィラデルフィア 1947年の新世界より
*ビーチャム ロンドン 1939年の牧神の午後
*ラフマニノフ本人のピアノ;ストコフスキー;フィラデルフィア 1929年のラフマニノフPC2番
*カラヤン ウィーン 1946年のアイネ・クライ・ネナハト・ムジーク
*ピエロ・コッポラ パリ音楽院 1933年のマ・メール・ロア

等々

 この綺羅星のような演奏者たちの顔ぶれをみるだけで、これはすごいだろうなと思え、「黄金時代」という言葉が頭に浮かんできます。

 この時代にこんな黄金時代があったこと。そいてそれらを、よくここまで集められたという名盤ぞろいの洒落たコレクションだと思います。

 そしてこれらを実際に聴いてみると、蓄音機で再生された音が驚くほど豊かなことにびっくりしました。

 音が、実に自然で、臨場感があって、力強いのです。
 つぶれたり割れたりなどしていないのです。 
 針音はかなりありますがそれがあまり気になりません。

 なんというのか、アナログレコードの、地に足の着いた、疑う余地のない強さというか安心感のようなものを感じさせられました。

 【ゆっくり蓄音機】さま、このような貴重なコレクションを公開していただき、言葉に表せないほどの感謝の想いで一杯です。
 有難うございます。 

 いくつかリンクを載せてみます。

*ワルター ウィーン、相思相愛のコンビの最良の時代の「田園」

*1947年、カラヤンの第九
 まだフルトヴェングラーが絶頂の時、この時代のカラヤンはなんと颯爽としてかっこいいのだろう。

*トーマス・ビーチャム ロンドン 1939年の牧神の午後 の幸福感溢れる演奏

*ラフマニノフ本人のピアノ、ストコススキー フィラデルフィアによるラフマニノフPC2番、本家本元の誰からも文句のつけようのない豪華な演奏。


 1930年代といえば戦前で、昭和初期ということになるわけですが、そうした時代に、このように豊かな音楽の黄金時代があったことに驚きました。

 けれど考えてみると、戦前は戦後のように国内だけに縮こまるのではなく、誇りを持って世界の列強に伍していこうとする時代だったのです。

 今よりもずっと日本人が国際人であった時代だったのです。

 そういえば子供の頃の私の家にも蓄音機があって、美しき青きドナウ、やドナウ川のさざ波といったうようなクラシックのSPレコードがあったなあということを思い出しました。
 
 クラシック音楽がむしろ今よりも普通に各家庭に受け入れられていた時代があったのです。

 どういえばよいのか、今のようにせわしなくない、ゆったりと精神的に豊かであった時代の空気というようなものを感じさせられたような気がしました。

 これらの名盤はこれから一つ一つ大事に聴いて行きたいと思います。



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