君とならケーキを(星野源「喜劇」)
星野源の「喜劇」を改めて聴いてみた。
ぎゅうぎゅうで重苦しい電車も一気にポップに感じられた。
後ろから鞄で押された。じゃもうちょっと前に行こう。前に私の立てる場所なんて微塵もないけど、なんとかやってみるよ。
降りる駅のひとつ前の駅で降り、夜の公園を抜けながら歩いて帰宅する。心なしか足元が軽い。横断歩道の白い部分だけを選び、信号がチカチカする中、テンポよく軽いステップで飛び乗る。
左上には昨日より少し満ちた月。ビルの、梢の先に残った数枚の葉の、雲の隙間からチラチラ顔を覗かせている。今日も私と一緒に帰ってくれる。
「君とならけぇきを」
?ケーキ。君とならケーキを、か。いいね。
確かに、「こんなことがあった」って話したい人とは一緒にケーキが食べたいね。
などとふざけた空耳を間に受けたまま、リピートしながら歩く。
最近色んなことがあって、色んなことが積み重なって、心が暗くなりすぎてしまっていた。
そう、ふざけた生活は続く。
そんなの生まれた日から分かりきったことじゃないか。今更何沈んでるんだ。
人と人は分かり合えないなんて、悶々と恨みつらみを綴ってしまった。そんなのとうの昔に知ってたじゃないか。今更何落ち込んでんだ。
帰宅して風呂から上がった後、ちゃんと歌詞を見たら、「君となら喜劇よ」でした。すみません。
素敵な歌詞とメロディで、なんだかがっきーさんが彼を好きになった理由がわかった気がした。(すみません)
君とならケーキを。もなかなか良い案だと思うけどね。
2023.10.25 星期三
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