3℃目のアラームで夢は途切れた
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砂利だらけの曲がりくねった道で、小学校の頃の友人の母に連れられ、血だらけになりながらどこかに向かっていた。
というより逃げていた。
助けてと、確かにあの人の名前を呼んだ。
でもそんな名前じゃなかった気がして、よーく考えてみれば一文字違った。
夢の中でも人の名前を覚えられないなんて呆れた。
助けてもらった代償か、それとも名前を間違えてしまった罰か、はたまた過去の清算か。
今回は他の誰でもなく、裁くべき人が裁いた。
私は又もやそれを受け入れた。受け入れてしまった。
結末は誤解と陰謀によって、シスコンの金髪に殺された。
血が滴る剣さえ持っていなければ、白馬の王子様かと勘違いするほどの美貌の持ち主だった。
実際白馬に乗っていた。
その道端のカフェで、知りもしない年下の女の子に息切れするほどに説教をしていた。
「わかっていても、どうにもならないことってあるでしょ」
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アラームが鳴って、目を覚ました。
3度目のアラームだった。
2023.11.27 星期一 晴れ
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