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【UW映画感想】#71『TALK TO ME』【芳賀隆之】

ユーチューバーが監督した映画。A24制作にして、A24ホラー史上最高興行を記録したとか。アメリカでも大評判。23年度末に見てきたちょっと今更のレビュー。
ある置物を介して死んだ人に憑依できる海外版コックリさんてきなストーリー。キャッチコピーは「霊、やばい、キモチいい」。これは逸品のコピー。実際、本当にアッパー系ドラッグよろしく、霊を身体に入れてぶっ飛びまくる描写や演出は斬新で良かった。しかし、まずもって、怖くない。どんどん霊的な存在が「怖いでしょう」と言わんばかりにおぞましい造形になって出てくる。驚かせてくる。これをやればやるほど、怖くなくなるんだよねえ〜。リングとかヘレディタリーは、霊がほとんど出てこないのに、不穏な空気だけで怖さを演出する。黒沢清なんか特にそうだよね。やっぱそういうホラーが、真のホラーだと思う。まぁこれはね、笑って楽しむホラーだと思うんだけどね。はいはい、わかりましたって冷めるよね。ユーチューバーが監督して、主人公が自己中すぎて身から出た錆で滅びていく感じとか、幽霊に憑依とか、現代的なアプローチは多かったです。でも配信でオッケーな映画でした。

小学校の夏、男女四人が集まって丸子のセレスホールでコックリさんをした。初めてのコックリさん、みんなでワクワクしながらコックリさんを唱えたら、本当に10円玉が動いた。あのメンバーで、そのいたずらするのは自分くらいだから、自分が無意識でやったのか、なんなのか。あれってみんなの無意識の微小な力が集まって動くんだっけ?それともコックリさん、あんた居たの?トークトゥミー。

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